2011年11月24日木曜日

何かと大変だった一日


11月15日

眠り始めてすぐ、断水していた水道が動き出しシャワーから水が出始めた音で起こされる。

その後、止めても、止めても30分後に流れ始めるポルターガイスト現象に辟易させられる。

6時起床。

エチオピアのお金が少し余っていたので朝食を食べ、それから出発。国境までタクシーで30B(150円)と言われた。

高いから遠いのかなと思ったら、1kmしないぐらいで到着。

国境で警備員に止められる。

警備員がニヤニヤと笑いながら
「今日が何日か知っているか?」と聞いてきた。
ナショナルホリデーか何かと思い?

「祝日?」と聞くと

「11月15日だ」といわれる。

時計で日にちを確認すると確かに11月15日。


・・・・・「で???」


と聞き返すと、「大問題だ」といわれる。


「だから何が?」と聞くと


「○○○○・・・」と言う。
※若干面倒を引き起こすかもしれない部分はぼかしています・・・でも悪質な事はしていないので・・・一応。

・・・・・これは困った・・・

ただの賄賂狙いの悪徳係員かと思ったら非は完全に僕らにある。これは・・・何の言い訳も出来ないほど完全なる僕らの非・・・

とりあえずオフィスに連れて行かれる。

オフィスに入ると、「君たちは重大な問題を犯した。」と大げさに言ってきた。

その様子をみて、何となくこれは賄賂で切り抜けられそうだ。
と逆に安心する。

しかし、はじめから金の話をすると足元を見られそうなので、「○○○○・・・・」と一応正直に説明はしておく。

しかし「そんなことは関係ない」

「ここに○○○○と記載されているではないか!!」
と言って来る。


まぁその通り・・・


まずは常套手段の「とりあえず日本大使館に電話したい」という台詞を言うが、「日本大使館に連絡して何になる?非は君にあるんだし、これはエチオピアの国のルールの問題なんだからそんな意味の無い事はできない。第一いったんアディスアベバに帰らなければならなくなるだろう?」と言われる。


おっしゃるとおり・・・・


しかし日本大使館に電話をさせたがらないその様子を見て、「これは賄賂の交渉が始まるだろうな」と確信する。

しばらく会話した後、「君はこの問題をどう解決したらいいと思う?」と聞いてきた。

「賄賂だろ?」と言いたかったが、ダイレクトに賄賂という言葉を持ち出すと足元を見られて法外な額を言われそうなので、「他の国では○○○○・・・だけど」と言うと、ちょっと君だけ別の部屋に来なさいと言われ、アサを残し僕だけ別室に。


部屋に入ってすぐ、係員は「300ドル出せば俺が何とかしよう」と言ってきた。

「それは無理だ、そんなお金は無いし、そのお金があればアディスまで飛行機で行く事が出来る」というと値下げに応じて150ドルになる。

しかし、まだ値下げできそうな雰囲気なので、それも突っぱねて、「じゃあアディスに帰って大使館で交渉するよ」というと、アディスまでいくらかかると思ってるんだ?交通費、ホテル代、食事代、罰金、それを考えたら150USDぐらい安いだろ?
と言ってくる。


まぁその通り・・・


しかし、交渉は弱みを見せたら押し切られてしまうので「いや、公共バスでアディスに向かって食事を取らなければ全然安いはずだ、ここまでも公共バスできたから値段は知っている」

というと、「もういい!!君は裁判所に行く事になるだろう、そしてそこでお金を払う事になるだろう」と言ってきた。


ここで僕らを裁判所に送ったとしても彼らの元に一銭のお金も入ってこない。「賄賂を要求する人間が利益は無いことをするはずはないからまだ交渉の余地はある。」と思いつつも、実際アディスに戻り、罰金無しで済んだとしても、交通費込みで2人で100USD以上は確実にかかる。

しかもまたこの道のりを戻ってこようと思うとその倍かかる・・・・というかアディスに戻ったらおそらく飛行機でケニアに飛ぶ事になるから4倍かかる。

検討結果、賄賂でで解決するのが得策だが、問題はいくら出すかだ。

彼は執拗に150USD以下だったら議論は打ち切る。

と、言ってきている。

最悪150USD・・・
しかし雰囲気的には100USDでもいけるだろうと思いながらもあまり安く言いすぎて、交渉が決裂してしまうと僕らにお金以上の問題が降りかかる。

ので、彼が部屋から出た時を見計らいカバンから40USDだけ財布に移し変える。

そして、彼が戻ってきた時に今僕らの財布には40USDとケニアシリング(持ってた12000シリングの中から4分の3はカバンに移し変えた)と、エチオピアブル。100円分しかない。「このお金で話が収まるなら、お金で終わらせるし、これ以上君が望むならお金を持っていない僕らにはどうにもできないのでアディスに戻るしかない。後は君が好きに決めてくれ。だけど僕らがアディスに戻れば君の手に入るものは何も無い。けど今ならシリングも合わせた60USDほどが手に入る。どうする?」

と尋ねると、彼は食いついてきて「とりあえずいくらあるか見せてくれるか?」と言ってきた。

この時点で交渉は無事に終わったと見ていいだろう。

もっと安く言えばよかったか・・・とも思ったが、金で解決できる時はその方がよい。

ここで引っ掛かると、他の国の旅の際にも面倒な事になりかねない。

金を数えた後、彼は手を差し出してきた。

こうして無事に交渉は終了した。

高かったけど、今回は100%僕らに非があったのでしかたない。今後はしっかりパスポートのチェックをしなければいけないだろう。

もろもろの変更は彼のパソコンの操作であっという間に変更された。


無事終了。以後気をつけよう。
ケニアのイミグレーションまでは徒歩5分。

いやぁ・・エチオピアは濃密な時間であった。

ケニアの係員は、非常に垢抜けた職員でウィットに富んだ冗談交じりにスタンプを押してくれた。

そしてケニア側のモヤレ到着。
すぐにトラックの客引きがやって来る。

ナイロビまで3000S(2700円)とのこと。

高いので断るとイシオロまで1500B(1350円)、マルサビットまで1000B(900円)のトラックを紹介された。

乗る場所はというと・・・大型トラックにつんでいる羊達のさらに上に張ってある網の上。

ここにイシオロまでだと17時間ほど乗ることになるらしい。

個人的にはものすごく心ときめく大冒険なのだが、やはり安全性、体力面を考慮し、辞退する。

その後も客引きは次々とやってきたが、地元の人が「彼らはあまりよくない人間だから信用しずに朝出発するバスのほうがいいよ」と言ってきた。

ので、町の人の声と、最近の僕らの流れの悪さを鑑みて、明日のバスでナイロビに向かうことに。

バス停付近の宿が一部屋500Sシリング(450円)だったので宿泊する事にする。

疲れた。

今日はたった数十キロだけの移動だけしかしていないのに精神的に疲れた。

部屋に入った後、リラックスのためにコーヒーを入れるべくお湯を沸かそうと電熱棒のコードをコンセントに差し込むと、電圧の違いなのかはたまた、電熱棒の寿命のためか


「ボン!!」


という音と火花を発して電熱棒のコードが破裂する。


どうなってるんだ一体・・・今日はいろいろある日のようだ。
昨日から小さなハプニングが続いているのでしばらくは慎重に行動することにしよう。

部屋で昼寝。

午後はのんびり、外出は宿の下のレストランに夜ご飯を食べに行ったぐらい。

ケニアで食べた初めてのごはんの印象は「久々にインドやネパールのご飯を食べたようで懐かし美味い!!」であった。

値段は良心的で80K(72円)、アルミ皿に(これもインドっぽい)見た目など気にするか!!とばかりにどすんと盛られた米と、ぐちゃぐちゃと野菜中心のおかずが乗っかっている(肉は3きれ)。「味がうまくて腹に入っちまえば何だって一緒だろ!!」との男らしいこの定食。個人的には好感の持てるご飯であった。

食後ものんびりして寝る。


・・・・・しかし、この後、更に悲劇が待っているとは・・・・


夜中0時、蚊の飛ぶ音と、痒みを感じて起床。


蚊を3匹ほどやっつけた後、再び眠りにつくが、2時頃に再び、蚊の音と、猛烈な痒みにより目が覚める。


この痒さの原因は蚊だけではないはずだ・・・と思い、ベッドや壁を見ると・・・・なにやら体長5mmほどの黒い虫を発見。


潰してみると中から血がドバッとでてきた・・・・でかい蚤かな?だけど変な形の虫だな・・・・と気になりながらも再び寝る。

しかし、1時間後にまた起きる。


というのもこの部屋のベッドは一人用の大きさ。2人が体を少しはみ出しながら寝ているため少々の動きで目が覚める。


しかも、蚊は飛ぶし、ベッドには虫がいる。


仕方なく部屋の隅に放置されていた小汚い蚊帳をやりくりして天井につけて再び寝る。


結局、朝まで寝たり起きたりを繰り返すばかりでほとんど寝ることが出来ず・・・・

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