2012年7月14日土曜日

寝袋→素敵な景色が血を沸き上がらせる→やはりドロミテは素晴らしい場所だ→殿様商売→スポンサーをお願いするなら→睫毛凍る→石橋叩いて渡らない性格→教育→ピザ&ティラミス




712
本日の走行距離31km 計1792km

昨日はIPotの充電が切れますよの警告音が0時半に鳴ったため、アラームと勘違いして無意味にその時間に起きる。
外が暗いため時間を確認して再び就寝。山の中のためかかなり冷える。
僕らが使ってい寝袋は9年前のアジア1年旅行で使っていたもの。それを友達のくるりん夫婦に一旦譲り、彼らがそれを使用してしばし世界を周り、そして再び僕らの元に戻ってきて2年3ヶ月使用している。
そう、とっくに寿命切れのため保温能力が非常に下がっているのだ。夏場中心なら問題無いが、この寝袋君では寒い冬は越せないであろう。やはり何とかして冬はを避けたいな。

5時過ぎに起床し、急いで荷造りをする。
外は非常に冷えるが天気はいいようだ。

本日は出だしから峠攻め。
疲れも抜けきらない体でよたよたと坂道を上っていく。
アサが今日の道のりは峠まで7kmだという情報を仕入れてきたため、それを信じて走っていたのだが、実際は9kmだったことに看板を見て気がつく・・・

7kmのつもりで走っていて9kmと距離が増えると精神的に辛いが、車の通りも少なく、日光も当たらないため、ゆっくりペースであれば進んでいけそうだ。

途中休憩しながら300mほど上ると、岩山がドドン!!と現れてきた。これはスケールがでかい。しかし、「岩山よりもキャンプ場!!」とせっせと上る。

ドロミテでは常に岩山を見ているためか目が慣れてしまっており感動が薄れている。
その後、頂上まで残り5km地点ぐらいから緩やかに下り始める。
これは予想していなかっただけに嬉しい。一気に2km以上進む、そしてこの間の景色が絶景であった。
自動車のCMなんかで取り上げられそうな綺麗さであった。

この時は気がついていなかったが、「ドロミテって言っても岩だけでしょ・・・」と少し擦れかかっていた僕の気持ちをこの景色が熱くたぎらせてくれていたようで、気が付けば「見晴らしいのいい場所まで早く行きたい!!」と必死で自転車をこぎ、少し移動しては写真をパシャパシャと撮っている自分がいた。そう、僕はこの景色に魅了されていたのだ。

そして8時頃Gardena峠のてっぺん2121mに到着。ここの景色も良い。
せっかくの景色なのでたまにはゆっくりと景色を楽しみながらカフェをすることに。山頂からはものすごい量の雲海が見え、とても綺麗。

優雅に美味しいカフェを飲みながら、と思ったのだがここのカプチーノはまずかった・・・おそらく出がらしで作っているのだろう。
こんなことなら自分たちでNescafeを入れて飲んだほうが美味しかった。
そう言えば、世界中を周るチャリダーの人たちの中にはスポンサーをつけて旅している人が多いのだが(MonbellPatagonia、自転車メーカー等)僕らは束縛されるのが嫌なので特に依頼はしないことにしている。
だが、Nescafeさんにだったらなってもらってもいいな。世界中から美味しくコーヒーを飲んでいる様子を送りますがいかがでしょうか?

それしにても、山頂の雰囲気のあるホテルで接客を丁寧にしなくても観光客が毎日来る場所だからか殿様商売で愛想無し。
トレッキングに来ているお客さんが「水を組ませて欲しい」とお願いしてもほとんど無視。
世の人々は大きなホテル、大きな会社、大きなトラックの中で保護されていると、さも自分まで大きくなったように勘違いする傾向にあるのだが、自分はそうならないように気をつけたいものだ。

コーヒーを飲み終わって、さて下り始めようか、という頃に突然、麓の雲海から雲がモクモクと昇ってきて、その雲にあっという間に包まれる。

早起きして走ってきたから素敵な景色を見ることができたが、あと30分遅れて到着していたら白い景色しか見ることができなかっただろうな。

それにしてもツアーでせっかく来ている人たちが、天気のために綺麗な景色を全く見ることができないのは他人事ながら非常に心苦しく感じる。僕らなんかは1日か2日待つこともできるが、日本から時間の制約のある中せっかく来ている人たちには是非素敵な景色を少しでも味わって帰って欲しいものだ。

真っ白の中の下りなので、慎重に40km以下の速度で下っていたのだが、寒すぎて睫毛が凍っていた・・・下界は33度ほどあるというのに僕らは一体どこに迷い込んだのだろう。
ひたすら下り、SternInfoで情報集め兼休憩。次のキャンプ場まで残り4kmほどで200mほど上るよう。
まだ時刻は9時過ぎなので慌てることもないしのんびり買出ししながら向かおうと思ったのだがスーパーを見逃すという痛恨のミス・・・明日のおやつが買い足せなかった・・・。

過ぎてしまったものは仕方がないので、さらに進んでキャンプ場到着。まだ10時。
こんな早くにたどり着くならもっと走ればよいのだろうが、ここらで一度休養日を入れておきたかったのでちょうど良い。

そうそう休養日で思い出したが、僕ら、というか僕は性格上、非常に堅実というか石橋を叩いて渡るタイプ(時にそれでも渡らない)なのでどうしても限界スレスレの冒険をせず、
(自分の体力の余裕分)-(アサの体力の不足分)>0
になるように細心の注意を払いすぎてしまっている。
そのためかアドベンチャー性に欠ける旅になってしまっている気がするのも否めない・・・
もちろん、限界を超えるリスクなんて背負わない方が良いのだろうが、旅であれば「もう限界だから自転車ごとヒッチハイク!!」とか「食べ物が尽きて餓死しそうだから畑から拝借してなんとか生き延びた!!」みたいなことが起こり得そうだが、僕らにはほとんど起こらない。

まぁ、これも性格だから仕方がないだろう。マッチョな旅、ハードボイルドな旅はその手の人々にお任せして、僕らは自分らなりの旅を楽しんで無事日本に帰ることを心がけよう。

今回のキャンプ場は値段も20.5Eと良心的。
スクールホリデーなのか子供らが多いのがちょっと・・・
イタリアに入って以来子供たちの様子が、ドイツやスイスの子供たちと大幅に変わってきた気がする。人のことをからかって喜ぶところはアフリカ寄りになってきた。
しかもアフリカの場合は心で思ったことが脳というフォルターで濾されることなく口から吐き出されることが多い感じだったのだが、こちらはいけないことだと分かっているが友達の前で調子に乗ったところを見せたいという(まぁよく考えてみれば日本のある種の若者たちもそうなのだけど)知性のある陰湿さなのでよりたちが悪い。

ドイツやスイス(特にスイス)では心穏やかに過ごすことができたのはやはり教育なのだろうか。
マナーやあいさつは小学生の頃「あいさつ運動」みたいな取り組みが行われて、「しょーもない・・・」なんて思ったのだが、必要なことなんだな、とジジイになってきた今ようやく気がつく。
昨夜の野宿で濡れたままのテントを干し、シャワーへ。2日ぶりの温かいお湯は最高。

洗濯後、コーヒーを飲みながらくつろいでいると雲の中から岩山が現れてきた。やはりかっこいい。
パソコンの充電がいよいよ切れそうなのでトイレで日記を書く。

本日はピザを食べることに。
晩御飯までは自転車のメンテナンスをして過ごす。本日はチェーンの掃除以外に、最近気になっていた「前のギアが高速にならない」という問題を解決するべくあれこれいじると無事スムーズにギア変換できるようになった。

メンテナンスをしたらお腹が空いたのでおやつがわりにインスタントラーメンを食べる。寒い中、山を見ながら食べるラーメンの旨さは格別である。

しばし休憩した後パンを購入し、19時より晩御飯を食べにキャンプ場併設のレストランに出かける。
イタリアでは是非食べようと思っていたピザ、そしてマキアートとカプチーノ、さらにデザートにティラミスを注文。

まぁイタリアが有名なピザだが、実際日本のピザも美味しいので大して期待せずに、トマト&プロシュートのピザ(9.5E)を注文したのだが・・・

これが・・・・実に美味い!!

イタリアのピザを舐めていました、完全に日本とは別物。石窯で焼いているからか、それとも素材が違うのか生地はサックリ。
そして非常にシンプルに、プロシュート、トマトソース、モッツァレラチーズに塩で味付けなのだが、それぞれがしっかり個性を出しつつ、それでいて他を尊重して出過ぎない。
これぞイタリアンという味であった。

日本で自分が作る際にはトマトソースやチーズをたっぷり載せて贅沢な感じを演出しすぎるのだが、こちらはトマトソースもチーズも薄く塗っているだけ。それなのに素材が良いのか味は非常にはっきりとしている。薄くスライスした特大プロシュートだけが目に見える素材なのだ。
バルサミコ酢、緑の味がするオリーブオイル、チリオイルもいい味していた。

うむ、こういう料理も作れるように日本でも良い素材が安価で手に入る店をみつけよう。

コーヒーはそれぞれまぁ標準の味。

しかしティラミスもクリームが口の中ですっと消えるような食感で甘さも控えめでスッキリした味わい。お酒の分量も日本より少ないのか、お酒の香りが立っていないな、とも感じたが、よく考えると、そこまでゴテゴテした味にならないためにはこれはこれで良いのかも。と思う上品な味わいであった。
イタリアンは美味い。
久々にお金を払って食べる甲斐のある外食をすることができた。(というか、自転車旅を初めて自費での外食は初めてだった)
良い素材と適切な味付け、それをできるだけシンプルに。そこにイタリアンの真髄を見た。

食後、キャンプ場の共有スペースを見つけたのでのんびりテレビや本を読みながらパソコンを充電する。

 

余裕がないと感受性もない→我々はMでもSでもない→まだドロミテを頑張るかい?→野宿場所選び失敗→峠の入口で野宿


711
本日の走行距離31km 計1761km

6時半起床
昨日は疲れすぎていてキャンプ場の景色をしっかり楽しむ余裕が無かったが、目覚めてテントを出た瞬間に「あぁ、ここは素敵なキャンプ場だったのだ」と気がついた。人間余裕がなくなると感受性も麻痺するのだろうな。

それにしても昨日の疲れで太腿に力が全く入らない・・・
仕方がないので、コーヒーを沸かし、ゆっくり朝ごはんを食べながら太腿君の機嫌が良くなることを待つことに。

いい景色とおいしいコーヒー。素晴らし時間である。「どうせなら延泊してしまおうか」なんて気もしてしまうが、お金と時間のことを考えると少しでも先に進んでおかねばならない。

945分に出発。
まずは昨日下ってきた道のりを4kmほど戻る・・・これだけ足が動かないにも関わらずゆっくりであれば進めるようだ。

・・・ということは昨日の上りはどれほど過酷だったのだろう・・・そういえば、本気の自転車乗りの人たちでも立ち漕ぎで進んでいたな・・・やはり大変な道だったのだろう。今後あんな道に出会わずにドロミテを脱出できたらいいなと切に願う。

しかし・・・ドロミテは綺麗だ、という情報を何となく仕入れて何となく来てみたのだが、こんなに峠が多いとは予定外。
しかもドロミテのどこを観光して良いのかもよくわからず毎日峠越えばかりしている気がする。チャリダーの人はMの人が多いと聞いていたがやはりそうなのだろう。
僕はMでもSでもなく基本的に中間の平凡人であるため、自分がヒーヒー言うことで喜ぶこともなければ、アサがヒーヒー言っているのを見て喜ぶこともない。

つまり、峠Welcomeにはならないのである。

最近、気楽な峠に出会った時は「峠もいいかも」、と若干思いかけたが、訂正。僕はあなた(峠)があまり好きではありません。だから出てくるのは時々にしてください。

しかし、本日も当然のように峠(Pinei)・・・・しかも1200mぐらいだと思っていたら1437m・・・本日2000m超えの峠もあるので無駄な体力を使いたくなかったのに、午前中でほぼエネルギーが空になる・・・

それでも休憩するたびの景色は素敵である。それだけが救いである。
13時までひたすら上りPinei峠を越えたあとは一気に下る。

今の上りはなんだったのだろう、と思うあっという間の200mDown。せちがらい世の中だ。
Ortiseiの町で、今後の予定を考えるべくCafeで緊急家族会議を開く。(カプチーノは泡がきめ細かいうえに苦味もしっかりしており非常に優秀であった)


議題は「まだドロミテを頑張るかい?」


つまり、ここで頑張りを一旦休止してみるのはどうだい?という話。
具体的には

1上ってきた坂道を下界まで一気に下り、ドロミテの峠を避けてオーストリアに向かう

2バスに自転車を乗せ峠を乗り切る。

のパターンになるのだが、意外にもアサが、「今日まで頑張ってみる」との前向きな意見を述べたので、本日はとりあえず峠に向かって進み、上れそうなら峠越え、無理なら野宿かホテル泊。という方針で決定する。

自転車道を見つけたのでその道をに沿って走っていたのだが走り始めたのだが、途中、急に道が無くなる・・・イタリアのいい加減さが憎い。

そしてやはり太腿が全く言う事を聞かない、完全ストライキ中である。確かに自分が太腿でも最近の過酷な労働条件を突きつけられたら「タイでマッサージを受けるまでは働きません!!」と言いかねないだろう。それぐらい最近太腿君に無理をさせすぎている。

ので、方針を「峠越え」から「野宿」に切り替え、自転車道が行き止まりになってしまい、トレッキングコースになった茂みの中でテントを張ろうと荷物を降ろし、川で体を洗い、洗濯をしていると・・・・

先ほどまで人っ子一人歩いていなかったのに、急に人がゾロゾロと現れ始めた・・・これはここで野宿は無理・・・まだ時刻は16時なので仕方なく次の野宿場所を探すことに。
仕方がなく再び走り始めると、やたら体が軽い!!
どうやら今回のロング休憩が吉と出たようだ。
2人とも先ほどと比べ軽くなった体で、ジリジリと進んでいく。

St Christinaの町のインフォメーションでホテルの値段を聞くと、2人で安くて60Eとのこと。
やはり野宿だな。
パンを買い足し、さらに進むと峠の出発点Selvaの町にやって来た。時刻は17時。微妙な時間である。ゆっくりと3時間で上ればその後は一気に下ってキャンプ場に行けるので、その線も考えたが、傾斜が厳しくなってきたので、やはり野宿をしようと、探したところ、なんとか場所を発見。しかし、トレッカーたちがまだウヨウヨしているので無理と判断し、ベンチでパンとドライトマトのオリーブオイル漬けを食べ晩御飯。

その後も暗くなるのを待つのだが、夏のヨーロッパは日が暮れるのが遅い。
結局19時まで1時間半近くベンチで粘ったが、峠の手前のベンチで長時間座っているのも非常に目立つので、意を決してテントを張ることに。

途中、2人組のトレッカーの視線を感じたが、大丈夫なことを祈るのみ。
急いで張ったテントの中で日記を書きつつ早く暗くなってくれることを待つ。

21時ごろ就寝。

峠の楽しさがわかってきた?→素敵な自転車道→道変更にて苦難に遭う→無駄にラグジュアリーな4ツ星キャンプ場→うまくいかない日でも無事に終わればそれで良い


710
本日の走行距離79km1730km

6時半起床。
朝食後、マリオとラウラにお別れを言い、8時前に出発。
本日はとりあえずMondola峠を目指して走る。
出だしはなかなか斜度のキツイ坂で若干苦労したが、曇りがちな天気のおかげで無事乗り切ることができた。

計9kmほどの上りであったが始めの2kmを越えてからは緩やかな上りが続いたため、峠越えにも関わらず余裕を持って景色を楽しむことができた。
自分の余裕のある範囲で上るのは気持ち良い。峠の楽しさが少し分かってきた気がする。

9時過ぎには一応峠のてっぺんらしいポイントに到達。天気が悪いため峠からのドロミテ山群を楽しむことは出来なかったが、後のお楽しみということにしておこう。

そして一気に下る。1363mから200mぐらいまであっという間に下ってしまった・・・今後また上ることを考えると勿体無い・・・。

Bolzanoの街が近づいてくると急に整備された自転車用道路が現れてきた。やはり都会クオリティなのだろう。そう言う点では良いが街自体はゴミゴミしているのはやはり好きじゃない。
街に入ったところで突然豪雨になったので、小さなトンネルの下でグリッシーニを食べながら雨宿り。
雨が止んだと同時に街の中心まで進みインフォメーションセンターへ。
情報としては、僕らが行くつもりだったコースは自転車道がないため危険とのこと、しかも今日は午後からサンダーストームがやってくるらしい。

これは困った・・・安全のためにこの街のキャンプ場に宿泊するべきか、とも思ったが、キャンプ場は僕らの進行方向の反対に2kmほど。戻るのは性格的に好きではないのでコースを変えてここから35kmほどのKlausenまで移動して宿泊することに決める。

出発前にトイレに行こうとすると、公衆トイレが0.7E・・・それならばカフェへ行こうと、街の中心から離れたカフェでカプチーノを1・5Eで飲む。
そして今日の道のりはどのように行けば良いかを確認し、出発。

街を出ても自転車用道路が整備されており走りやすい。
途中、。障害児の絵か、子供の絵なのだろうか、味のある絵をいっぱい展示してあり、それを見ながら走るのが楽しかった。しかもその絵をデザイナーがアレンジして様々なモニュメントとして作ってあり、絵を書いた作者の人も自分の絵を素敵な形にアレンジしてくれて嬉しいだろう。

気持ちよく30km進み、残り5kmほどで右に曲がる側道を発見。ミシュラン地図を見ると、10kmほど下り坂を進めば山の中のキャンプ場があるようだ。
 中途半端な町のキャンプ場よりも山の中のキャンプ場の方が楽しそう。


と予定を変更したところ・・・・大失敗・・・

なんだかこのパターン最近何度もしている気がする・・・

出だしは上り坂、でも多少なら問題ない。なんせ今日は気分良く自転車用道路を走ってきたのでそこまで疲れていないのだ。

が・・・あっという間に有り余っていた体力を全てむしり取られる・・・・地図には上り坂なんて一言も書いてなかったのに今朝の峠越えなんかよりものすごく大変だ・・・斜度もどのくらいかわからないけど15%ぐらいをひたすら上りっぱなし・・・・

アサがまずダウン・・・手伝いながら走っていたが、途中で僕のエネルギーも尽きてきた・・・2人同時にエネルギーになると救いがない・・・さらには水も尽きてきた・・・これは本格的にやばい。
そこで川の水を汲んで味見してみたところ「飲めそう」というか一気飲みした。そして多少体力が回復したのでさらに上るが、いつまでたっても地図に載っている下り坂は出てこない。ミシュランマップの間違いか?

さらに上り続け、精根尽き果てた頃ようやく分岐点にたどり着くことができた。そこから一気に下り坂。


助かった・・・・


下る途中のSeisの町でスーパーに寄り、疲れも手伝って猛烈に買い物をする。お金のことなんて考える気力も無かった。

そしてキャンプ場まで一気に下る。明日同じ道を5kmほど上って戻ってこないといけないと思うと悲しい、虚しい。

しかし野宿禁止令が出ている以上選択肢はない・・・

キャンプ場に着くと・・・4ツ星・・・もう嫌だ・・・
値段は30E以上・・・全部がラグジュアリーすぎて値切ることもできないので渋々宿泊。
ここのキャンプ場は雑誌にも取り上げられているようで、地下にトイレやシャワールーム、乾燥室が設置されており、地上では目につかないのがお洒落とのこと

・・・・そんなん、どーでもいいから安くしとくれ
テントを張って休憩後、晩御飯ボンゴレと白ウィンナー、そしてゴーダチーズ。疲れたときは栄養補給。

ご飯を食べていると、ドイツ人の男性がやってきて、君らの食事後一緒に飲まないかと誘われる。OKの返事をし、食事後彼らのアパートを探しに行ったが見つからず・・・結局諦めてもどる。

そしてコーヒーを沸かそうとしたがMSRがうまく働かず・・・まぁうまくいかない日はこんなもんだ。というかうまくいかない日でもこんなもんですんでよかったと好意的に考えよう。

明日は筋肉痛だろうな。23時就寝。

午前休養→リンゴ美味い→キャンプ場に観光トレイン→ニョッキ美味い→キャラバンに招待される→雷は子守唄


79
本日の走行距離39km 計1651km

7時起床。
2人とも昨日の疲れが残っているため、今日の午前中は休養日とする。
コーヒーをMSRでしっかり沸かして飲みながらの朝食。やはりコーヒーは熱いものに限る。

朝食後、アサは2度寝。
僕は日本から持参しつつ未だに読破していない文部省発行の肢体不自由児教育の本を久々に読み始める。
知識は本を読めばつくのだが、いかんせん実際に子供たちと関わっていないので最近の特別支援教育事情がよくわからない・・・今後社会復帰できるのだろうか???

重い腰を上げ12時にようやく出発。
連泊も可能だが、どうせなら違う町やキャンプ場を見たいので、本日は30kmちょっとぐらいの町にあるというキャンプ場を目指して移動することに。

出だしはレセプションのスタッフに聞いていた通り下り坂。
30分ちょっとでかなり下ってしまった・・・せっかく上ったのに勿体無い・・・。

これは本日は楽勝か、と思いきや、いつも通り淡い期待はあっけなく裏切られる。
途中国道沿いか、脇道か悩んだところを余裕をだして脇道に入ったのが失敗・・・そこから上り、下り、上り、下る・・・本日は一番高いFondo988mなので余裕だろうと思っていたのだが、アップダウンが入るときつい。
しかし、脚力がついてきているので時速6~8kmでなら問題なく進む。

リンゴ園を見ながらせっせと進んでいく。
今日は、休憩用のおやつがポテトチップスしか無いという問題を抱えていたため、スーパーを探しながら走っていたのだが、シエスタ休憩で12時から16時まで休みの店ばかり・・・すっかりシエスタを忘れていた。

15時頃見晴らしのまずまず良い場所で切り札ポテトチップスを投入し、ラストスパート。
15時半に丘の上の町Fondoに到着。
町に入ってすぐにリンゴ屋を発見したので入ってみると1kgEとのこと。
喜んで4つ購入(1E)その場で2個づつ平らげて満足したあと、インフォメーションセンターでキャンプ場の確認。
どうやら3kmほど先のSarnonicoという町にあるようだ。

スーパーであれこれ買出し後(15Eも使ってしまった)キャンプ場までなだらかに下りながら進む。途中牧場があったので、ここでお願いしたら無料なんだけどな・・・と思ったが、清潔好きのアサはシャワーに入れないのが我慢ならないのでキャンプ場があるときは泊まるという契約通り、キャンプ場にたどり着くと

・・・・3ツ星

最近こんなのばかりである。
しかし「昨日のキャンプ場も思ったよりは高くなかったから大丈夫だろう、30E以下なら宿泊しよう」と値段を確認すると・・・・32・5E

・・・・予想してたより急に値段が上がっている
どうやら本日からハイシーズンに突入したようだ。
あまりの値段の上がり具合に動揺し、一旦考えさせてもらうことに。
1分間話し合った結果、キャンプ場には泊まりたいし、これ以上は漕ぎたくない。という意見でまとまり、渋々宿泊することに。

お金を払う際に、「プールとか電気とか要らないから少し安くならない?」とダメもとで確認すると、オーナーさんに確認してくれることに。
ダメならダメで仕方がない、と思いながら値段発表を待った結果・・・「あなたたちは若いから」と22・5Eと10Eの割引をしてくれた。(すいません、そんなに若くないんです・・・)

とりあえずシャワーと洗濯。

そしてコーヒーを飲みながらパンとリコッタチーズ、さらに本日購入したレモンのマーマレードも食べる。レモンのマーマレードは爽やかな風味でヨーグルトに加えても紅茶に混ぜても美味しそうだ。

おやつ後、キャンプ場の敷地内の散歩に出かける。ここにある野外プールは山々を見ながら泳げる素敵な場所。本日は休養日なので泳ぐことを控えたがこんな場所で泳いだら気持ちいいんだろうな。
敷地を出て少し散歩したのだが、湖沿いから山の上に上がってきて町の雰囲気が随分変わったように感じる。これは山の上の町だからかスイスやオーストリアに近づいたからかは不明だが可愛らしい町並みである。やはりうちらは海よりも山が好きなようだ。しかし山に行くためには峠を上らなければならない。だが好きなもののために頑張るのは良いことだろう。

散歩後、キャンプ場に戻ると敷地内を観光トレインが走っていた。いちいちすごいなこのキャンプ場は。
日本の”るるぶ”のような雑誌でヨーロッパのキャンプ場特集をしたら面白いのだろうな。

本日の晩御飯はニョッキに胡桃ペーストのパスタソースを和えたものと、ニョッキの煮汁に野菜のブイヨンと野菜ミックスを混ぜたもの。
ニョッキがうまい。日本ではそこまで美味しいものとしては認識していなかったが、本場の生ニョッキを購入したからかジャガイモの自然な甘さが感じられ価値ありの買い物であった。
胡桃ペーストは、ややオイリーであったため、美味しいは美味しいのだが日本人にはくどすぎて不向きかな・・・もしかしたらもっとソースの比率を少なめにしていれば良かったのかもしれない。
野菜ブイヨンの方はニョッキの味とうまくマッチして美味しかった。

食後にコーヒーを入れようとMSRで火を起こしていると嵐の前の嫌な風が吹いてきた。そんな中急いでお湯を沸かしていると、キャンプサイトのお隣さんでキャラバンに住んでいるおじいさん夫婦(マリオとラウラ)が「雨が降りそうだからうちのキッチンを使って沸かしなさい」と声をかけてくれた。

ありがたくキッチンを使わせてもらい火を沸かすと、「雨が降るからうちのキャラバンの中で飲んで行きなさい」とありがたい申し出。
イタリア語のみのマリオと会話をしつつコーヒーを飲んでいると、ラウラが手作りのパイナップルケーキ、ラスク、ポテトチップス、レモンジュース、赤ワイン、フルーツポンチ
と次々と食べ物を差し出してくれた。
それらをありがたく頂きながら、僕らがドイツから来てトルコに向かっていること、マリオたちは「避暑のために4ヶ月ここを借りて過ごすことにしている」、「あすの峠はそこまで大変ではない」、「地震は大丈夫だったか」などなどギリギリ理解できるイタリア語で話してくれた。イタリア語の中にはフランス語やスペイン語、そして英語に近い言葉があるのでそれらを軸に想像するとなんとなく理解できる。

豪雨になり、その間も4人で話す。
「明日も雨だったら出発をやめて、ここでご飯を作って食べていきなさい」と優しい言葉をかけてくれる2人。みんな優しいな。
「雷や豪雨はイタリアの音楽だ、子守唄にして寝ればよく眠れるぞ」とオシャレなことも言っていた。

21時半に雨が止んだのでお暇する。
歯を磨き、日記を書き22時すぎ就寝。今日も食べ過ぎてしまったな。でも素敵な時間を過ごせてよかった。

コーヒー問題→緩やかに長くを希望する→峠でコーヒー→4ツ星→養子に受け入れられた子供たち


78
本日の走行距離71km 計1612km

6時過ぎ起床。
安物のマーマレードデニッシュとグリッシーニで朝食。
イタリアに入って以来キャンプ場のお湯が温くなりコーヒーが美味しく飲めないのが難点だ。わざわざ火を起こすのも面倒だしどうしたものか。

8時出発。
出だしはひたすら下る。
 今日は中盤以降ずっと上りが続くことを知っているだけに「あまり下らないで欲しい・・・」と感じながらの下り坂。

僕らはまだ「急勾配の下りが楽しい!!」という心境はそこまでなく、どうせ下るなら緩やかに長く続いて欲しいと思っている。
標高が一気に1000mほど下がり、気温はぐっと上昇する。

Ponte di Legno付近に到着。そしてここから上り坂・・・時刻は1045
出だしから傾斜はそこまで厳しくなくゆっくりであれば問題なくすすめるようになってきた。(最近気がついたが太ももが太くなってきている気がする)

アサは本日も疲れが抜けず・・・ので多少手伝いながらゆっくりと上っていく。
よくチャリダーの人が「上り坂は大変だけど景色が良いから許せる」と言っていたが確かに景色が良い。
僕もようやく斜度10%程度の上り坂であれば特に問題なく走れるようになってきた。(20%とかは未だに好ましくない)

休憩を時々入れ、チョコチップクッキーを頬張りながら上り続け12時ぐらいに昼ごはん。朝ごはんと同様グリッシーニとデニッシュで終了。
そしてさらに上り続け14時前にTonale峠の頂上1883m地点に到着。

峠のカフェで山を見ながらカプチーノとエスプレッソを飲む。今のところイタリアだから時別に美味しい!!というほどのコーヒーには出会ってないが普通に美味しい。
ちなみに今までの国のコーヒーが美味しかった国ランキングは
1エチオピア
2グアテマラ
3コスタリカ
である。

コーヒー休憩の後はひたすら下る。
時速40km前後で一気に外界へ。下りれば下りるほど気温が上がってくる・・・・もう夏に入ってきているので今後どこまで暑くなるかが心配である。とりあえず当面は山の中に入り込む予定なので大丈夫だろう。

15時にDimaroの町に到着。
キャンプ場を訪れると、4ツ星・・・高そうだ・・・
しかしこの次のキャンプ場までは60kmほどあるし、アサの疲れも早めにとってあげたいので意を決して値段を聞くと、25Eとのこと。

おぉ・・・思ったほどは高くない。いや、高いんだけど、イタリアに来てからキャンプ場の値段が跳ね上がっているのでこのぐらいで済んだのであれば許容範囲だと思ってしまう。
敷地に入るとさすが4ツ星だけありクオリティが高い。プール付き。広々としたスペース。
これはくつろげそうだと、テントを張った後、プールに出かける。しかし多くの家族が子供たちと一緒に楽しんでいる場所だったので、あまりガシガシとは泳げずたしなむ程度で終了。

プールサイドには4歳ぐらいの男の子をアフリカから養子に迎え入れたと思われる家族がおり、エチオピアのマザーハウスでボランティアしていた時に
関わっていた子供たちを思い出した。
みなヨーロッパに引き取られる予定だったのだが、新しい家族から多くの愛情を受けて元気に過ごしているのだろうか。

今回の家族は10歳ぐらいの実の息子もいるようで、愛情の分配というかバランスが難しいだろうな、と感じた。どちらの子供も愛情をしっかりと受けて育ってくれたらと思う。

泳いだあとシャワールームに行くと、子供用(家族用)の浴室に湯船があったため少しだけ失敬して使わせていただく。やはり体の疲れを取るには湯船が一番である。

そして洗濯を行い、おやつタイム。
昨日、「最近あまりにもお菓子を食べ過ぎではないか?」という議題の下(日本で一般成人が食べる10倍ほど食べている)、家族会議で甘いお菓子を少し控えようという話になったので、今日はパンにリコッタチーズをのせたものをおやつとして食べる。が結局そこにアプリコットジャムとマロンジャムを投入。
改革とはそう速やかにできるものではないようだ。

そして穏やかな気候のなかゴロゴロと過ごす。
地図を見ながら少し予定を考えたところ。
今後、ドロミテ(きれいな渓谷や山々があるようだ)→オーストリア(スイーツが美味しいようだ)→スロベニア(綺麗な渓谷や山々)→クロアチア(ドブロニクという海沿いの街)という感じでどんなものだろうか?という感じで一応決まる。が・・・シェンゲンの3ヶ月終了まで残り30日を切った今、のんびり観光していて大丈夫なのだろうか???まぁ、なんとかなるだろう。

晩御飯は昨日とほぼ同様トマトベースのバジリコパスタ。
食後にお湯を沸かし温かいコーヒーを注ぐと非常に美味し!!ついついチョコチップクッキーに手が伸び、止まらなくなる。

22時就寝。

名もなき峠→荷物減らせない→ウガリが食べたい→おやつ食べ過ぎ→定番はやはり良い


77
本日の走行距離29km 計1541km

5時起床。
昨晩は疲れのためか、野宿であるにもかかわらず熟睡。
雨が降ったようでテントが濡れていた。

それにしても今後は人目につきすぎる場所にテントを張らなくても良いように事前にキャンプ場のある町をチェックしておいたほうが良いかもしれない。

朝ごはんを食べずに出発したためか、はたまた昨日の疲れなのか今日は非常に体が重い。
国道沿いを10kmほど走ったあと、川沿いの田舎町S,Giacomoに入り朝食休憩。

体に少しのエネルギーが補充されたところで、本日は峠越え。もちろんスイスのようなものではないが、Carona方面に1000mほど上るので僕らにとっては十分峠。
こうして名も無き峠に苦しめられていくのだろうな。

町のどこかから峠に入る道があるようで道行く若者に訪ねたが、違う道を教えられ若干の体力ロス。
番犬に吠えられながらも何とか軌道修正で正しい道に出た時にはかなり太ももに疲れが蓄積されていた・・・

自転車に詳しい人は軽いギアにしてゆっくり進めばいいと言ってくれるのだが、荷物が重いので一番軽いギアにしても急な上りはどうしても負荷がかかってしまう・・・なら荷物を減らせば良いのだが、なんだかんだと食料を詰め込んでしまう。まぁ自業自得である。

2人とも力が入らない中をゆっくりと進んでいく。
が・・・アサは本日かなり体が重い様子。
ので多少手伝いつつジリジリと上っていく。

走っている途中、無性にウガリが食べたくなる。以前なら白米だったのだが、あまりに最近食べなさすぎてか食べたいとも思わなくなってきた。ウガリが食べたい。

峠道は景色が良いのが救い。これで景色も何も楽しめなければ精神的にもっと苦しいのだろう。
10時頃、とりあえず一つ目の峠の上に到着。そこで昼ごはん。(パンとリコッタチーズ)

そして一旦急激に下り、そこからもう1峠・・・また上るのであれば下らないで欲しいのだが、僕らのために道を作っているわけではないので仕方ないのだろう。

次の峠は大通り沿いだったため傾斜がやさしく、こちらはボチボチ進んでいけた。
さらに上っていくと「この先2kmキャンプ場」の看板を発見。
まだ本日27km、しかも11時前・・・しかしアサの疲れを考えると無理をしないほうが賢明、と判断し本日のキャンプ場決定。

宿泊費は若干ディスカウントしてくれ20E3ツ星のキャンプ場でこの値段はありがたい。
シャワー、洗濯後、しばらくのんびり休憩。

今回はさすが3ツ星だけありかなりくつろげる。
このままゴロゴロしていたいところだが、明日が日曜日のため買出しをしてかなければならない。仕方がないので町に出る。

ここAplicaの町はスポーツの町として有名のようで冬は全長50kmのスキーコース。夏はテニス、サイクリング、ロッククライミング、トレッキングと年中楽しめるらしい。
老後、こういう場所もいいなと2人で思う。

買出し後、キャンプ場に戻り、牛乳とアプリコットのタルトでおやつ休憩。最近3食+3回のおやつになっている気がする・・・。

夕方の気持ち良い時間はゴロゴロ日記を書き、自転車のメンテナンスをして過ごす。
晩御飯はバジリコソースに野菜とチーズウインナーを投入したものを食す。あまり変わり映えのしないメニューで不本意だが、やはり王道、というか世にしっかり流通しているメニューは美味しいものだ。1本3Eの赤ワインも一緒に飲んだのだが、口当たりは弱々しいというか水っぽく感じるのに、後味はズシンとくる不思議なワインであった。
始めは失敗かと思ったが、飲んでいくうちに美味しく、というか飽きずに飲めるなと感じるようになった(計算されているのだろうか?)

22時に気持ちよく就寝。今日は七夕だったんだな。