5月24日
9時に野田さんから電話があり、「昼ごはんを一緒に食べましょう」と誘っていただく。
13時にオペラの前で待ち合わせをすると、そこには真っ黒に日焼けをした野田さんの姿が。
実は3日前まで野田さんは自転車の長距離走、ブルベに参加し、見事に完走していたのだ。
一口で長距離といっても、その距離は600km!!と桁違い。桁が大きすぎてちょっと想像しがたい距離である。
しかも、その2日前には400kmも完走している、つまり4日で1000kmを走っているというおまけ付き。
1000kmというと東京から博多ぐらいなのだろうか・・・それを自転車で・・・。
完走した翌日にはオペラの仕事にしっかり復帰しており、もう見事。
その野田さんの完走祝いにリンゴ酒を、と考え、街中探し回っていたのだが、野田さんイチオシの種類のリンゴ酒が見つからず・・・後日改めて持参することに。
本日は野田さん行きつけの、イタリア人オーナーのワイン屋で前菜を食べたあと、アンザスピザを食べようという計画。
まずはイタリアン。
この店は市場の2階にあったのだが、ワインやイタリア食材に囲まれながらの立ち飲み形式。
ここで白ワインを飲みながら、
・ピスタチオペースト&オリーブオイル等の入ったソース
・トリュフバター
・小魚のトマトチリ+α
を載せたひとくちサイズのパンをつまみながら白ワインを飲む。
これが実に美味しい。
なぜ、こんなに美味しい食べ物たちがイタリアの食材として日本であまり知られていないのか、と考えて込んでしまうぐらい美味しい。
一口食べると口の中から美味しさが溢れ出してくる、何度も繰り返してしまうが本当に
美味しい、絶品である。
その店で僕達以外に日本人女性(Hさん)が一人ワインを飲んでおり、お話すると、CAでフライトの合間の休憩とのこと。お仕事だから当たり前なのかもしれないが、日本から飛んできて、1泊したらまた日本に飛行機で帰る(もちろん機内では仕事)とは体力的にも大変そうな仕事である。
イタリアの店を出て、すぐ隣のトルコ菓子の店にはしごをする。
そこのお菓子は甘すぎず、丁度日本人の口にあう甘さでいい感じ。トルコのお菓子が甘さ控えめなのか、食通の野田さんが日本人の口に合うお菓子をチョイスしてくれたのかは不明だが、トルコに行った際の楽しみが増えた。
次はアンザスピザを食べに街に出かける。今日は食べ物のイベントが行われているということを知り、急遽、歩行者天国(通称、食いしん坊通り)にある屋台でアンザスピザを食べることになった。
ここにはHさんとも引き続き一緒に、そして野田さんの同僚のNさんもやって来て、5人で食べる。
アンザスピザはピザという名前なのに、とても軽い。日本でここ数年主流になってきているクリスピーのものよりも更に軽い食感(焼きすぎないクリスピー生地のピザという感じ)
会話の中でCAをする際、迷惑なお客さん相手でも優しく、時に毅然と対応するCAさんの「気持ちよく、そして安全に乗ってもらいたい」という意識が伝わってきて感心した。
今現在も、丸2日ほどしっかり寝ていないにもかかわらず、疲れを感じさせずに会話をされている様子にはプロ意識をひしひしと感じた。(僕は空腹、眠い時にはしっかり態度に出る・・・)
食事を楽しんだ後、日本領事館へ色々と質問するために片道40分ほどかけ歩いて行ったのだが、16時半まで出会ったようで閉まっていた・・・(16時40分着)
その後、トボトボ街に帰りつつリンゴ酒を探してみるもののなかなかお目当ての品を発見できず・・・。
19時半より、本日フランクフルトで2度目のオペラ鑑賞に。
実は本日、野田さんから招待を受けていたのである(ありがとうございます)
本日の演目は”The Rake's Progress(道楽者のなりゆき)”
開始から、前回の”コジ・ファン・トッテ”との違いを大きく感じる。”コジ~”がモノクロ調の装飾、イタリア語だたのに対し、今回の”道楽者~”は艶やかな衣装、英語。そして音楽も装いが全く異なる。
”コジ~”の方が重厚というか品があるというかとにかく王道という印象だったのに対し、”道楽者~”は新しい、斬新な感じを受けた。演出、装飾が派手である。(好みの問題であるが僕は”コジ”の方が個人的には好き。音楽がよかった。)
ただ、前回と全く異なる演出や、装飾を見て、色々なオペラがあることを知ることができ、オペラの持つ幅と奥行を垣間見ることができた。
前回、今回とオペラを見させていただいて感じたこと。
オペラの演奏、歌には癒し効果が非常にあるようで、鑑賞後には疲れていた頭の中がスッキリとしていた。
オペラを聞く(見る?)際、ひとつの楽器に集中して聞くと、その音だけくっきり浮かび上がるように聞こえてくる気がした。
耳からは同じような音量を常に需要しているにもかかわらず、そのような感じがしたのは、もしかしたら耳にも目の焦点と同じように、ピントを合わせるシステムが存在しているからなのかもしれない。
それにしても歌い手さんの声量(それも動きながら)には脱帽であり、指揮者の緩急、硬い、柔らかいの表現の巧みさに感心する。
今晩は野田さん宅で、晩御飯を振舞っていただいた。
晩御飯は、
前菜にイタリアハーブをクリームなどで合えた僕らが好きな一品をいただく。
そしてメインにイタリア料理の店で購入したパスタの
・トリュフバターソース
・小魚、チリ、トマトソース
の2種類。
太麺ながらモチモチの食感が素晴らしいパスタに、美味しいソースがからんで絶品。
これらの料理を、芳醇な香りの赤ワインといただく。
赤ワインは開栓後は荒々しく、しばらく時間を置くとまろやかに変わる。
今回のワインは見事なほどに表情の移り変わりをしっかりと見せてくれた。
そして、本日はさらに野田さんが赤霧島と米焼酎を提供してくれ、なんと、馬刺しと共にいただく。
良い焼酎なんて日本を出て以来2年2ヶ月ぶりだ。
馬刺しとの相性も抜群で、日本を感じさせられた。
野田さんの家でのごはんは本当に行きつけの店にしたい、味雰囲気共に素晴らしい場所である。野田さんが大阪で店を開いてくれたら確実に行きつけの店にさせてもらうんだけどな。
今日の会話
以前野田さんから、食べ過ぎて太る人は、体が本当に求めている栄養素を取れていないから、体が求めているものを理解し、適切に食べれば健康的な生活を送ることができる。
という、意見から派生し「それでは体が求める音というものもあるのだろうか?」という話になる。野田さん曰く、体調によって聴きたい(心地よく感じる)音楽が異なることはあるので、「体が求める音」というものはありうるとのこと。
体のコンディションと、様々な音楽の互換性を調べてみるのも面白いのかもしれない。もちろん僕はできないけど。
音楽セラピーなどもあるが、データとして正確に数値化することができれば、将来的には病院で音楽を処方してもらう。なんて可能性も出てくるのだろう。
その他いろいろなことを話し込んでいたらあっという間に2時半・・・急いで帰宅する。
美味しい晩御飯に感謝である。
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