3月15日
8時にヨコヤマさんとミユキさん見送りのためバス停へ行く。
そして以前から誘ってもらっていたミツナガ君の学校見学。
タンザニアに来てまだ日の浅いミツナガ君は現時点では授業の補助係をしているのだが、「実際にタンザニアの教育を見てもらえたら・・・」と言ってもらえたので訪れたのだが、着いて早々、親切な校長先生に「とりあえずご飯をくわんかね?」と誘ってもらったのでありがたく頂戴する。
この学校には毎日、町のおばちゃんがご飯を売りに来るようだ。
本日のご飯はバナナを茹でたものと、トウモロコシと豆の煮込み。味はレストランで食べるローカルご飯より美味しかった。さすが学校お抱えのおばちゃんである。
そして授業見学。
まずは算数。
授業の途中からにもかかわらず、校長先生に連れられて僕らが教室に入ると全員規律して「シカーモ!!(目上の人に対する挨拶)」と挨拶してくれた。
「マラハバ、ハムジャンボ!!」と答えた後、教室の後ろに案内され授業を見学する。
教室の中には3人がけの机とベンチが3列でずらり・・・計60人ほどの子供たちを教師1人で教えることになるようだ。
60人を1人で教えるということは当たり前だけど、とても大変だ。
では、その大勢の子供たちをどのように管理しているのか?というと”大きな問題があれば体罰”という昭和の日本の教育方針で管理しているようである。
もちろん、基本的にアフリカの国民なので遅刻した、授業中にお菓子を食べるなどは目をつぶられている事も多いが、教師の言う事を聞かないなど反抗的な態度を取った際には容赦なく硬い棒で叩かれることが多い。
日本的感覚では”野蛮な行為””非人道的”などと非難されそうだが、こちらの環境、文化、さまざまな諸要素を考慮すると、「それは間違っている!!」と一刀両断してしまうことは出来ない。これはウガンダのボランティア中にも感じた事。
しかし・・・もし体罰を無くしても授業が成立するのであれば、子供たちが萎縮することなくのびのび成長するようになれるだろう。
では、60人の子供たちに具体的にどのような方策を取ったらよいのか。
・・・・・難しい
考えられるのは、あらかじめ「授業中には私語をしない」「勝手に席を立って歩きまわらない」などの一定のルールを設定することだが、そのルールを順守させるためには”教師の指導力”もしくは”体罰以外の罰”が必要になるのかもしれない。
そんなことを考えながら見ていると、興味深い一面が。
教師が板書するあいだ、子供たちが一斉に手を叩いて歌い始めた。
そして、板書が終わると同時に歌をピタリとやめる。
これは・・・いいかも。
板書の間に退屈する(もしくはその前からしている)子供たちのモチベーションを高めることに役立つし、歌が終了のタイミングで、一斉に静かになるために次に教師が話し出すための”聞く環境”が出来上がっている。
まぁ日本で行うと隣のクラスからのクレームがくる事があるのでそれをクリアできれば効果的なのだろう。
見ていて気づくのは、使っている教材は妥当なものだが、子供たちに見えにくい、子供が集中できていない時に説明しており、聞いていない子供が多い。だいぶ前の段階で遅れをとっている子供らはどんどん置いていかれている。
・・・などの諸問題はあったが、思ったよりも授業として成立していた。
授業最後に練習問題が提示され、それを終えた子供たちの丸付けを手伝う。
タンザニアでは”間違えが多い”という理由で体罰されることもたまにあるようで、間違えないようにカンニングする子供が増えているのが課題としてありそうだ。
スワヒリ語での会話はまだほぼ出来ないので「よく出来たね!!」「ここだけで惜しかったね・・・」などの簡単な声かけと、肩を叩いてあげる、など体の一部を触る事と、目を合わせて褒めることでの交流を行う。このあたりは基本的なことだが、労力がかからない割りに十分な効果を発揮してくれる。
次に英語の授業・・・
・・・いまいち・・・・文法を板書して、練習問題をさせて、丸付け。
それだけなので、理解できなかった子供たちは全く出来ない・・・
そして教師自身のスペルミスも数多くあり、日本の英語教育の悪い部分と非常に一致していた。
特に練習問題は授業の3分の1ほどの時間をかけている割に、そのあとのアフターケアもなく、効果があるとはあまり思えない。
改善の余地が物凄くありそうだ。
今回も練習問題の丸付けを手伝う。
今日は、一定のラインで成立している授業と、課題がいっぱいの授業の両方を見ることが出来、個人的には収穫あり。
学校見学後、ネーマCAFEへ行きコーヒーとケーキでのんびり。
その後ミツナガ君が家に招待してくれたので、訪れてみると・・・・雨漏り・・・
引っ越してまだ3日目にして気づく悲しい現実、ベッドは濡れ、別室も雨漏りをしていた・・・一応管理する人が直してくれるそうだが大変だな。
その後、家にいたカメレオンに餌付けするため庭に出て蝿を食べさせる。
爬虫類好きのアサは大興奮で餌を食べさせていたが、特に爬虫類に興味があるわけでもない僕は餌付けしてもなかなか蝿に興味を持たないカメレオンに割りとすぐ飽きる。
夕方までミツナガ君の家で過ごし、ヨコヤマ邸にもどりのんびり過ごす。
晩ご飯はインスタントラーメンで軽めに終わらせる。
22時にノリオ君がやって来た。
どうやら、ヨコヤマさんが忘れ物をしたようでそれを取りにきたらしい。
本日は泊まっていくとのことなので、1時までお酒を少々飲みつつあれこれ語る。
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