8月9日
午前3時に起床。
本日はアブシンベル遺跡見学。
眠い・・・。
ピックアップバスに乗り、片道3時間の移動です。なかなかエジプトも広いですなぁ。
一応ラマダンの開始は朝3時半からと聞いていたので3時半までに本日の水分補給を完了させる。
よ~し準備バッチリだ。
と、気合十分でスタートした30分後。
運転手がおもむろに鞄から水を取り出し・・・・のんだ。
!?!?!・・・飲んだ???
・・・いまちょっと飲んだよね???そうだよね?あなた???
厳密なラマダンのルールはどうなっているのだろうか???もしかしたら日の出時間の違いにより開始時間も違うのだろうか???など一人で大いに動揺しながら悶々と考えた・・・けど・・・・
まぁいいか・・・面倒なのであれこれ考えずに寝る事にしよう。きっと厳密さなんていうものは僕が思っているよりもこの世の中では価値の薄いものなのであろう。
今後も個人的には「朝3時半から日の入りまで断食」というこれまで通りの方針で進めていこう。
7時にアスワン到着。外に出てみると思ったより暑くない。これなら断食続行できそうである。
アスワンの名物は4人の巨像。
これらの巨像たちはスケールが大きくて良い。
芸術センスがない僕でもさすがに大小の区別ぐらいは出来る。
だからいつもは作品の良し悪しについて全くコメントできずに肩身の狭い思いをするのだが。今日は違う。胸を張って「アスワンの巨像はおっきくて凄かった!!」ということができる。
「ここまで時間をかけてくるほど素晴らしいか???と」聞かれると難しいところなのだが、単純にクオリティで比べるとピラミッドやツタンカーメンより僕好みである。
☆若干の補足。
このアブシンベルはこの地域にある他の遺跡と共にダムの下に水没の危機があったらしい。
1970年当時、エジプトは急激な人口増加という問題を抱えていた。ナセル首相はドイツと旧ソ連の協力を得て大型ダムを作る事によりナイル川の氾濫をコントロールし、農業用水の安定した確保と生産性の向上、そして電気の生産という近代化を図った。
しかしダムの建設によりアブシンベルを含む周囲の遺跡に水没の危機にさらされるという問題がでてきた。
歴史的価値のあるこれらの遺跡を守ろうと技術、費用をかけ、アブシンベルの大神殿を丸ごと60m移動し、アブシンベルは水没の危機を免れる事ができた。
めでたしめでたし・・・・と、思いきや、大型ダムを作った事により自然のバランスが崩れてしまうという問題がでてきたのである。
洪水が起こらなくなって一時的には農業の生産性が増したが、逆に洪水が起こらないことにより土壌に塩分が溜まってしまい、かえって塩害によって農民を悩ませているらしい。
「自然の力の前ではあまりには人間は無力である」という話。
Written by 「Way of walking on the earth.」
2時間にわたるアブシンベル見学は後半40度ちょっとまで気温が上がったものの、無事に断食を継続することができた。
アスワンに戻り、昼寝。
晩ご飯は、久々に中級レストランへ行き魚料理に舌鼓。
やはり金をかければ見返りはあるようだ。
断食の苦労にも見返りはあるのだろうか???
終わった時に何か少しでも糧になってくれたらよいのだが。
いかんせん地味である・・・。考えまい考えまい・・・。
本日も夜マクドナルドでナイル川を見ながらぼんやり。
昼食べられない分、食べれる時の有難みがわかる。
今はこの有難みだけで良しとしておくか。
2時就寝。
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