8月28日
6時半起床、眠い。
荷物をまとめ、アサの朝食後にイスラエル国境を目指し出発。
ルアイさんの話では、「国境に行くには最寄のバス停までタクシーへ行き、バスに乗り換えろ」だったので、流しのタクシーに「バス停へ行き、乗り換えてイスラエル国境に行きたいのだが」と告げてみたがなかなか伝わらない・・・・
「~バス停」「イスラエル」「国境」「ヨルダンの隣の国」「大きい車がたくさんいるところ」など、表現、発音を様々に駆使し、伝えるてみたのだが、声をかけたタクシーのドライバー達は口を揃えて「わかったジェラスだな!!」と言ってくる。
いやいや、「ジェラス」なんてそんな知らないところじゃなくって・・・と何度か苦闘した後なんとか一人のドライバーがバス停に向かいたい事を理解してくれたようなのでいくことに。
バス停まではタクシーで1.5D(170円)聞いていたぐらいの値段と時間だったのでこのバス停で間違いは無いだろう。
よしよし。
さて、次は国境行きのバスに乗り換えようと思いタクシーを降りると、バス停の職員らが「ジェラス行きは今すぐ出てしまうぞ!!急げ!!」と一斉に言いよってくる。
なんだなんだ???イスラエルって、こっちの言葉でジェラスと言うのか???そう言えばユダヤ教徒は英語ジューイッシュって言うしなぁ・・・
と、深く検討するまもなくバスに乗り込む。
バスは一人0.95D(100円)
僕らを乗せ颯爽と走り出したバスはイスラエルに向け快調に走る。
途中「右に曲がったらシリア国境」が見え、平和だったらシリアに行けるのに・・・と少し切なくなる。
そんな僕の感傷などお構い無しにバスは1時間走り続け、運転手から「降りろ、ジェラスに着いたぞ!!」と教えられる。
外に出ると何やら遺跡のようなものが見える。若干気になりつつも、ツーリストポリスに「イスラエルとの国境に行きたいのだがここはジェラスか?」と尋ねると、
「ここはジェラシュだが、イスラエル国境までは車で1時間半だ!!」と、言われる。
・・・・・・・・
ジェラスは国境ちゃうやん!!
・・・・僕らはいったい今どこに・・・・
イスラエルに行くつもりだったのでヨルダンの地図など何も無い・・・完全に見失ってしまった・・・。
・・・・・しばしアサと呆然とした後、いつものごとく5分ほど「ちゃんと行き先確認したの!!」「自分も聞いて無いやろ!!」と醜い責任の擦り付け合いをした後、切り替えてこの先どうするべきかを検討する。(世の中揉めている間に事態が好転する事なんてないのである)
とりあえず、僕らの手持ちのカードは2枚「アンマンの町まで一度戻り、再び国境に戻る」か「ここから直接国境に行く方法を見つけるか」の2択である。
現実的に考えると、シリア国境の近くまで来た時点で、イスラエル国境はバスに乗った時点よりかなり離れたと考えて差支え無いであろう。
と、すればここは一度、アンマンの町に戻るべきだな。(迷ったら来た道を戻れ)
しかし、中途半端なところで降ろされた分、バス停までも徒歩30分ほどあるようだ・・・タクシーを使ってアンマンまで戻るべきか・・・しかしバスで1時間は走ったし予算的に・・・・と悩みつつ数台のタクシーと交渉すると、アンマンまで一人2Dで行ってくれるというタクシーを発見。
しかし、ドライバーの見た目が胡散臭い、というか高圧的で好きじゃない。
悩んでいると、先ほどから心配そうに見ていた違うタクシーのおっちゃんが、「こいつは信用できないから、違うタクシーで相乗りでいきな!!値段は一人1Dでいいから」と言ってくれる。
直感を信じてそちらに乗る。
乗せてくれた相乗りタクシーは案の定、問題なく来た道をアンマン目指して戻っていく。
ほっと安心したところで問題発覚・・・・運転手と相乗りの2人の兄ちゃんはアラビア語しか話せないようなのだ。
そして僕らのアラビア語は「~へ行きたい」のみ・・・肝心の「~」の部分が伝えられないのである。
懸命に「イスラエル」「国境」「バス停」などなど伝えるが全く通じない。最後の最後にバス停に行けば何とかなると思い、「バス、バス、バス」と伝えると、
「???・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わかった。」との返事
なんだその???・・・・・・・・・・・・・・の間は!!絶対わかってないだろっ!!と思ったがこれ以上議論しても仕方がない、元はといえばアラビア語をちゃんと勉強しなかった自分の責任である。
まぁ着いた場所に何らかのヒントがあるだろう・・・と思い「ありがとう」と身をゆだねることに。
そして1時間後無事にアンマンの文字の看板が出てきた。そして2人の乗客が降りる場所に到着。
目印というか目立つ構造物は歩道橋のみ・・・・・・・・・まずい・・・・完全にノーヒントだ・・・・。
相変わらずどこにいるかわからないままなので運転手に「バス停」ともう一度伝えるもののわからない様子。
とりあえず運転手の線をあきらめる。
アンマンに着いたのだから国境もそんなには遠くないだろう、と思いタクシーを降りて、近くの両替屋へと入り「イスラエル国境はどこか?」と聞くと。
「ここから30kmだ。」と言われる。
・・・・いっこうに近づかない。
「バスで向かいたいがどうやっていくのか?」と聞くと、その場にいた3人が一斉に別々の方向を指し示す。
・・・・・のでもう一人に聞く。
すると、先ほどの答えの一つと一致する。ここは多数決を信じて2票入った場所まで行く事に。向かおうとすると、親切なおじさんが車で乗せて行ってくれた。
そしてたどり着いたバス停は・・・・・・・朝着いてジェラス行きのタクシーに乗ったバス停。
ここまでは正解だったらしい。
・・・・・・・・・3時間かけて同じところへ戻ってきてしまった。
悪名高いイスラエル国境の前にどっと疲れたが仕方ない。国境行きの乗り合いバスを見つけ(5D)ようやくイスラエル国境へと向かう。
乗り合いバスでイスラエルからヨルダンの大学に留学しに来ているパレスチナ人の青年と一緒になる。彼は大学に通いながらもすでに自分自身で2年間インターネットビジネスを行っているらしい。ユダヤ人は商売が上手いと聞いてはいたが頭が良いのだろうか。
そしてようやくヨルダン側の国境に到着。出国の手続きを行いイスラエル側に向かう。
ヨルダン側は特に問題なし。
3Eの国境間移動バスに乗り
イスラエル側に到着
・・・・またもや問題発生・・・
アサのヨルダン出国の用紙が無くなっている・・・荷物チェックの際に係員が紛失したようだ・・・・
ただでさえややこしいのに大丈夫だろうか・・・と不安を感じながら、イスラエル側のイミグレへ。
イスラエルのスタンプをもらわない事が本日の重要任務。
なぜならイスラエルに入国した形跡があると、いくつかのイスラム教国に入国できなくなるからである。
とりあえず、単刀直入に
僕「No stamp please!!」と、言ってみると
係「なぜノースタンプなんだ」
僕「もしかしたら将来的に中東
の国を旅行するかもしれないから。」
係「何日ぐらい滞在するのか?」
僕「5日ぐらい」
係「ホテルは」
僕「palm hotel(本当は違うけど)」
係「イスラエルではどこに行くのだ」
僕「エルサレムとテルアビブ」(パレスチナ地区に行きたいと言うと面倒くさい)
係「それだけか?」
僕「5日間だけだから2都市だけの予定」
係「その後は?」
僕「ヨルダンに戻る。」
係「彼女(アサ)も英語が話せるのか?」
アサ「リトルビット」というと険しい顔になったので慌てて「I can」と言い直す。
これでOK.
意外とスムーズにクリアーできた方なのだろう。やはり他の国よりは質問が厳しかった。
手続きが終わった後はエルサレム行きの乗り合いタクシーにのる。ひとり38シュケル(以下S。だいたい880円)と高い・・・Sが無いので必要な分USドルを両替する。レートが悪かったので最低限のみ。
何人か1時間以上質問攻めに逢っていたようで1時間半待ちでエルサレム行きの乗り合いバス出発。
・・・しかし走り出して20分で車が故障・・・・
本日はどうなっているのだろうか・・・・
20分後に台車が来る。
待っている時間クーラーも効いていないので暑い・・・・断食終盤、昨日に引き続き本日もなかなか大変である。
17時に旧市街のダマスカス門に到着。
アサが、「今日は疲れたからここの近くに泊まりたい」と言い出したので宿を捜すが、アサが調べていた宿が見つから無かったので、始めの予定通りイブラヒム・ピースハウスに向かう。
到着するとイブラヒム氏とドイツ人・アメリカ人が話をしている。宗教の難しい話だったので理解はあまりできず・・・(というか水切れと疲れで集中力が落ちてきた)
その後、ドイツ人と話す。
主な内容は日本人とドイツ人は以下の点で若干似ているということ。
・礼儀正しさ
・会話する相手との間が出来た際、気を使い話し始めるまでの待ち時間が日本・ドイツ3~5秒ぐらいなのに対してイスラエル人は1秒以下・・・・他の人の話を聞いていないのでは?もしくは自分が話したいだけなのでは?などの話。(他人をリスペクトするという観点では我々に分があり、積極性という観点では彼らに分がある)
イブラヒムじいちゃんが晩ご飯を準備してくれたので韓国人のパク君と食べる。彼はキブツ(イスラエルの社会主義的共同体)で2ヶ月ボランティアしていたらしい。その後ここに泊まっているメグちゃん、マサ君、なおちゃんと一緒に夜景を見に行く。写真で見たエルサレムの町並みが一望でききれいであった。
さて戻ってゆっくりしようと宿に向かうと、イブラヒムじいちゃんとカナダ人、アメリカ人、カナダ人のアラン、韓国人の女の子2人、アメリカ人のホネストが車で通りかかり、「今から一緒に出かけるから乗りなさい!!」と、言われる。
結局僕らだけが車に乗り夜の街へ。なかなかきれいな夜景を見ながら車に乗ること30分。気がつけば公園で行われているユダヤ教の政治集会へ参加することに。
・・・・・一体僕らは今日何をしているのだろう・・・・言葉もヘブライ語だからなんのこっちゃわからん・・・そしてイスラエルの夜が予想以上に寒い・・・集会の途中の演奏のレベル低い・・・・(それはある意味好感が持てたが)
でも集会には若者の姿が多い。
日本では考えられない、すごいなぁと、感心する。日本では結局政治が他人事になってしまっているのだろう。一般の人はわぁわぁ非生産的な文句を言い、足を引っ張り、みんなでワイワイガヤガヤ日本という国をスポイルしている気がする・・・・。
寒いのを耐えしのぎ、ようやく終わったと思ったらもう一つの集会に。イブラヒムじいちゃんは想像以上に有名で偉い人のようだ。
でも・・・・・・・・・・帰りたい。
普段なら良いが、今日は疲れている。他のメンバーもヘブライ語はわからないので困惑状態。
0時前にようやく解放。
帰ってご飯食べて寝る。なんだか長い一日であったな。
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