2011年6月14日火曜日

フランス→スペイン巡礼徒歩旅行46日目


6月7日(火) 巡礼46日目 20km
朝から雨。エビリンと一緒に朝食を食べる。エビリンがアサにヨーグルトくれていた。朝8時まで待っても小雨がやまないため合羽を着て出発することに。雨がシトシトふ降りつけるカテドラルの上ににコウノトリがとまっている。ここ数日、コウノトリをよくみかける。日本では絶滅してしまったコウノトリもここではのどかなものである。
カテドラルを見ながら昨晩のミサはとてもよかったとなぁと思い返した。熱心な信者であるエビリンと行き真剣に旅のお祈りをしたためか薄暗い教会の中から明るい外に出た時み何かスッキリしたのを感じた。何が・・・ときかれても「何か」としか答えられないけど。雨の中、カテドラルを半周してからCamino de Santeiagoに向かった。朝遅く出発したからか全然巡礼者の姿を見かけない。Burugosの町を抜けて歩き続けるとまた小麦畑になった。たいしたアップダウンもなく平坦な道が続く。雨が降っているせいもあって休憩場所に非常に困る。一度、雨が止んでいる時に小休憩をとる。パンを食べているとまた雨がふってきたからすぐに歩き出す。知り合いのドイツ人の彼がバスの停留所から「Come!Come!!」と笑顔で手招きしている。何かとおもったらちょっと珍しい触覚をもったかまきりが。おぉーーー。かまきりに触覚があるのははじめて見た。たしかに珍しい。横で明らかにしら~としているサトに「写真でも撮ったら」と促す。せっかく教えてくれたのに「あーそー」で終わるのは申し訳ない。サトは何かをみて感動するということが苦手である。視覚から素直に受け止められないのだ。旅行中も「わーあれ見て!!」といってもそのまま通り過ぎたり、目に入らなかったりする。サトといて感動の度合いというのは人によってこんなに違うのだなということを知った。まあ、それはいいとして、雨の中をまたひたすら歩き続ける。
サトはここ数日、非常に機嫌が悪い。ちょっとしたことで怒ってだまりこんでしまう。今日も先に歩いていってしまったので雨の中ひとりでのんびりと歩く。休憩したいのに座る場所もない。けっきょく20kmの間、休憩は2回。
ちょっとささくれた気分でHornillos del Caminoという町に到着。サトと一緒に町の入り口にあった売店に入る。バナナを1本買うと「スペイン産のバナナをあげよう」と言ってなんと更に2本くれた。買った本数より多い(笑)こんな小さな事だけどふたりの気分もよくなりこの町で泊まることにする。
教会の横の宿に入ると知った顔がたくさん。フランス人の知り合いがたくさんいてびっくり。ダニエルやピエールもいたし韓国人やイタリア人の人達もいた。
雨が降ってるから服は洗濯できないから靴下と下着だけを洗って休憩。
そんなこんなでやることもなくのんびりと過ごす。
サトは何だか疲れているらしく昼寝をしている。最近、本人曰く栄養が足りないらしい。
しきりにパスタが食べたいといっているが、今日はキッチンがない。町のBARで夕食をとる予定だけどがサトのお腹がいっぱいになればいいけど・・・。
コーヒーをつくって飲んでいるとアメリカ人のルーリーが来て一緒に話す。足に酷い肉刺ができていて針で潰している。なんでみんな潰したがるのか、、、私には理解できない。ほっといたらそのまま治るのに。かさぶただってとらなければ綺麗に治るのに、、、と思いながら見ているとダニエル、ピエール、ミシェル、マーク、ジョエルのフランス人達がBARから帰ってきた。いつもどおり通じてるんだか通じていないんだかというフランス語でコミュニケーションをとっていると、ルーリーはどこの国出身かという話になり、アメリカ出身とわかったとたんフランス人達の態度が変わった。いきなり戦争の話をしたりフランス語がまったくわからないとなると「これだからアメリカ人は」みたいな雰囲気になった。うちらとしては非常に気まずい・・・とりあえず日本人お得意のJust Smileをして乗り切るしかなかった。少しルーリーがかわいそうだったけど、こればっかりは海外で何度か体験しているけどどうしようもないのである。戦争が残した人種差別はなかなか消えないのだ。ヨーロッパではアメリカ人の肩身が狭そうだなと感じる。日本だとアメリカ人といえば一目置かれる存在なのに。だけど世界を知れば知るほど私の中でアメリカ人に対する感情が変わってきたのも事実だ。日本にいてる頃はアメリカってすごい国とどこかで思っていた。日本ではアメリカを大きな存在としてメディアでも扱うしアメリカはすごい国だと遠まわしに教育された気がする。現に私は小さい頃、外国人はみんなアメリカ人と思っていたくらい小さい頃からアメリカの名前は知っていた。フランス人もだけどアメリカ人は自国の言語に誇りを持っている。だから英語を話せない人は相手にしないし、ゆっくりはなそうともしない人が多い。中にはもちろん例外の人もいるのだけど・・・
夕食は村に一つしかないBARに食べに行くことに。しかし村に一つしかBARがないのに巡礼者がたくさん訪れているため満員・・・第一陣のコース料理が終わるまで1時間半ほど待つことに・・・しかし同じように待っているオルネイラ、フィリッポ、エリのイタリア人3人組とスペイン人のチャリダーの人とスペイン語であれこれ会話して過ごしたのであっという間に時間が過ぎた。久々にガッツリスペイン語会話で非常に脳みそに負担をかけたが楽しかった。イタリア語はスペイン語と非常に似ているようでほとんどスペイン語を勉強したことの無い3人が普通にスペイン人のおっちゃんと会話していた。僕らが話すスペイン語も分かるらしい。しかし、僕らは彼らのイタリア語がほとんど分からない・・・何故だ???おそらくボキャブラリーの量の問題だろう。
第1陣の晩ご飯が終わりようやく僕らの番。おなかペコペコの僕は一品目からパスタ。アサとオルネイラは豆のスープ。味はまずまずだが久々のガッツリ飯は嬉しい。2品目は僕はビーフシチュー、アサは魚ステーキを頼んだはずがビーフステーキに(笑)
ビーフシチューは日本で食べるようなスープ状の物ではなく肉の煮込みだったけど柔らかくて美味しかった。アサは魚じゃなかったためかテンションが下がり半分残す。それをハイエナのように狙っていた僕がありがたく平らげる。これにワインが1本付いて9ユーロ(1000円)なので安いものである。
久々に体中に栄養が行き渡った感じがする。本日気持ちよくほろ酔いで就寝。
hoso

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