6月6日(月) 巡礼45日目 22km
今朝は他の人が早起きしてゴソゴソとし始めたため、目が覚め僕らも6時前に起きる。食堂が無いため2人で青リンゴとオレンジを山分けし、質素に朝食を終了する。
6時15分に出発。
出発食後は霧模様。しかしそれが幻想的な雰囲気を醸し出し非常に良い感じ。
少しだけ丘を登った際に羊の群れを発見。リーダー的存在の羊と準ボス的存在の数等が平民的羊に対してワアワア(メヘヘヘ)と叫びなにやら指示をしているようだ。
それを聞いた一般羊達はおとなしく賢くその場に座り始める。この光景は修学旅行を引率する先生と児童達の光景そのもの。「羊達はけっこう賢い」ということをこの巡礼中に学んでいます。牧羊犬は羊達自身で賢くやってくれているので、さながら校長先生のようにあくびをしながらのんびりと座っておりました。
本日も大通りから離れた道を歩いているため非常に気分良く歩くことが出来ているものの、朝食をしっかりと食べてきていないため、力が出ない・・・・今日は目的地のburugosまで距離もあまり無いので、のんびりしようと出発して8kmほどの町のCAFEで優雅に朝食をとることに。
朝食をとっていると、ゴキブリホイホイのような僕らに吸い寄せられるように知り合いの巡礼者が次々とCAFEにピットイン。
みな本日は距離が短いためCAFEを飲んでいる僕らを見て「辛抱溜まらん!!」となったようである。
スペイン側の巡礼が始まって数日は巡礼者の多さと道の平坦さに正直戸惑ったが、慣れてしまえばこんなにありがたいことは無い。何しろ楽なのである。道は楽だし、物価も安い。フランス側から歩いて来た人達へのご褒美のようなものだと思い、あれこれ考えすぎず、ありがたく楽をさせてもらっている今日この頃。素敵である。
優雅なCAFE休憩のあと歩き始めると韓国人のMJちゃんが道の分岐点で悩んでいるのを発見。必要以上に立ち止まったり悩んだりすることがあまり好きでは無い僕が勘を頼りに適当に歩き始めると後ろからMJちゃんをはじめ韓国の人4名も付いてくる。
まぁ道があっていたら別にいいか・・・と思ったものの・・・残念ながら道を間違えたようである・・・・2分の1の選択を外すとは・・・。しか~し、さらに闇雲に歩き続けると犬の散歩中のセニョールを発見。セニョール曰く「この道をそのまま歩いてもburugosにたどり着くことができると思う」だそうなので信じて歩き続けると・・・まさかのショートカット成功!!おぉ神よ。
本日は韓国人のチェ・ガォン君などと話しながら歩いていたためあっという間にブルゴスに到着。なんと11時に到着です。彼らはブルゴスにある大学を訪ねるということなので町で別れる。(どうやら巡礼中に大学を2箇所以上訪れると大学の単位が1単位分もらえるそうなのである)
彼らと別れた後、本日のアルベルケを決定し、世界遺産カテドラルの訪問へ。burugosのカテドラルはスペイン内でも三本の指に入るほどの規模を誇る。ので僕は見学し始めてすぐに飽きる・・・建築物の見学はあいかわらず苦手である・・・・(短時間ならば良い)
その後は、シエスタ中に2時間昼寝(自分が昼寝をできるということを考えればシエスタも良い制度である)そして買出し。
夜7時に夕食を食べに外出したものの多くのレストランは8時過ぎから開店するらしく、とりあえず先にエビリンと一緒に世界遺産のカテドラルで行われるミサに参加することに。信者しか入れない場所でミサを受ける。本日は若干右足首が痛いため、司祭さんの話が終わるのを、退屈な学校の集会が終わるのを待ちわびる学生のように過ごす。途中から、いや、「これは神が与えたもうた試練である」と自分自身に対してマインドコントロールをかけてみるもののこれに失敗・・・退屈して過ごすことに。いまだキリスト教の極意を掴むまでの道のりは遠い・・・その道のりは砂漠の真ん中で雪だるまを探すがごとし・・・本当に存在するかも分からないものを探すということはなかなか難しいものです。
まぁトゥー・ビー・コンティニュードですな。「諦めたらそこで試合終了ですよ」と昔の偉い人も言ってたし。
ミサの後はお待ちかねのディナータイム。今日もスペインでタパスを味わうべく夜の街へとくりだす不良巡礼者2名。まずは宿のオーナーお薦めの店へ訪れたものの値段が高すぎて却下。次に訪れたのは値段は分からないもののビジュアル的に非常に洗練されており2人の目を捉えて離さないBAR。どうやらかの有名なミシュランにも掲載されている店のようである。「こいつにだったらいくら金をむしられても構いやしねえ」とキャバクラに完全にはまってしまった親父の如く達観した気持ちで突入。思案した結果、サーモン、オイルサーディン、フォアグラの炙りをのせたピンチョスをチョイス。それぞれ、パンを焼いていたり、ガーリックバターを塗っていたりと細やかな気配りがグッド。ワイン2杯飲んで合計8ユーロ、もう3品とも絶品!!フランスのパン屋チーズも美味しかったけど、「洗練された味」という点では巡礼に出て1番の味です。さすがミシュラン。間違えなく訪れる価値あり!!です。
教はさらにはしごしちゃいます。2件目庶民的な雰囲気の店(ここもミシュラン掲載店)に場所を移しモルヒージョ(血ウインナー)、とサーモン、白アスパラのピンチョスをチョイス。おまけでオリーブ、ウズラの卵、オイルサーディンの串が出てくる。大衆的だが全てが雑然と美味しく雰囲気も良い。ワイン2杯飲んで合計10ユーロ。
大満足。食べている間もふたりともおいしすぎて大興奮。これが都会って最高~と思う瞬間である。これからはBARではケチらないでどんどん行こうぜ!と決心した夜になりました。
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