フランス→スペイン巡礼徒歩旅行５１日目

６月１２日（日）巡礼５１日目　２９ｋｍ

６時１５分起床。朝食を食べ７時１５分に出発。

本日も国道沿いをま～すぐひたすらと歩きます・・・歩かされます・・・・昨日、一昨日と長い距離を歩いているためか２人とも体が重い・・・右足の薬指のマメも現状維持・・・。

天気も昨日に引き続き晴天・・・なかなか晴れた日は消耗します。

特質して書くことは途中の町で買出しをした際にボカディージョを注文したぐらい。ボカディージョとはスペインのバゲットサンドウィッチ。フランスパンにチーズと生ハムを挟んでもらうだけのシンプルなもの。しかし生ハムもチーズもその場でスライスしてくれるため新鮮で旨い。

久々にバゲットとバターではない昼ごはんを食べた気がする。

後半戦もひたすら国道沿いをまっすぐ・・・特質することは・・・韓国人のポル君がローラーブレードを装着して巡礼していた（笑）なんだか不謹慎で反則っぽく見える光景だが、自転車で巡礼する人も多くいるのだから構わないのであろう。「お遍路さんをローラーブレードで行ってみようか」と２人で相談したものの日本の交通事情を考えるとおそらく許されないであろうという結論になり却下。まぁこの巡礼でも目立つらしくポル君は写真をいっぱい撮られていた。

午後１時５０分アサの表情がハニワのように固まる一歩手前で目的地の町に到着。

ここで久々にフランス人夫婦ダニエル・ピエールに再会する。ここ３日の歩きでみんなのペースに追いついたようである。

チェックインの後、洗濯をしていると日本人のチャリダーのおじさんに出会う。

日曜日のため多くの店が閉まっておりブラブラ散歩は４５分ほどで終了。収穫といえば巡礼中に出会ったらしい初々しいカップルがいちゃついている姿を発見したぐらい。おそらく初イチャイチャのようで、目撃者（僕ら）を認めると気まずそうにしていた・・・巡礼中の身で恋人を作ってしまうのは何となくばつが悪いらしい（笑）

「巡礼中に恋に落ちた」という巡礼カップルは「オーストラリアにワーキングホリデーに行き、外国で出会うというシチュエーションに恋と錯覚してしまう」というベタベタな恋愛スタートと事情は同じようである（それは僕ら夫婦のことか・・・）これは「吊り橋の上で告白されると恋だと勘違いする」という心理と同じなのであろう。この心理を聞いた時「これは使える！！」と思ったがこの心理を知った時にはすでに結婚した後・・・時すでに遅しです・・・。

その後はのんびりとアルベルケで過ごす。そういえば再び僕の日記当番が続いている気がする・・・・３日坊主のアサ・・・今日はこのアルベルケのオーナーさんがパエリアを振舞ってくれるというので楽しみである。「スペインといえばパエリア！！」と思いつつもまだ食べていなかったので楽しみだ。

２０時になりいよいよ晩ご飯。食事前にアルベルケのオーナーさんが「今日は日本人が４人泊まっているので皆で日本のために黙祷しよう」と提案しお祈りしてくれる。６０人以上の人が一同に日本のために祈ってくれる。ありがたいことだ。

そして皆の拍手とともに直径１ｍの鉄板にのってパエリア登場！！スペインパエリアのイメージどおりである。食事の席はちょこちょこ同じ宿になるスペイン人のおじさんとドイツ人のおじさん、そしてインスンとミジュと一緒。スペイン語が中心なので韓国人の２人に英語で約しつつ会話。通訳という仕事は大変である。

楽しみにしていたパエリアは日本のレストランで食べるような豪勢なものではなく、水気の多い炒飯とケチャップライスの中間。この人数分のご飯をまとめて作るのだから仕方ないのだろう。

みな食べ終わった頃にまた本日もこの時間が来てしまいました・・・・歌謡ショー再びです・・・今回はチャリダーのおじさんと、四国お遍路さん経験者の～さんと僕らで４人のため相談した結果、以前他のアルベルケでも歌った「上を向いて歩こう」を歌うことに。

日本、韓国、スペイン、アメリカ、フランス、ドイツ、スイス、ブラジル、オーストリア、イタリア、それぞれの国の人々がそれぞれの国の歌を歌いあう。喜んで歌う人もいれば恥ずかしいのを我慢しながら歌う人も（唯一のハンガリー人のジョルトは途中で外に逃亡）みんなで拍手喝さいしあいながら楽しく歌う。人前で歌うのが好きではない僕もみんなで楽しむためなのでちゃんと歌います。最後にオーナーさんが巡礼者を励ます歌を歌う。

食後ハンガリー人のジョルトとポル君と後片付けを手伝う。会話の内容は日本のマンガ話。僕が知らないようなマンガまで知っているぐらいのマンガ通のジョルト。彼の日本好きはとどまるところを知らず愛読書の「SYO-GUN（将軍）」を何度も読み返し、家で育てている盆栽はすでに１３年になるらしい。「獅子脅し」をたいそう褒めていたのも面白かった。

午後９時に夕日を見に行く。（夕日の時間遅い）～さんとの話の中で「お遍路さんは野宿やテントでもいける」ということが判明。お遍路さんを歩く可能性が再び現れてきました。

１０時半就寝。

hoso