2011年6月14日火曜日

フランス→スペイン巡礼徒歩旅行40日目


6月1日(水) 巡礼40日目 27km
やっとヘルペスが治ってきたのでそろそろasaも書きます。(satoのストレスも溜まってきたようだし。)
昨夜はすごい鼾のセニョーラがいたため何度も目が覚めた。今までで一番の鼾・・・それが男じゃなくて女っていうのがまた驚き。鼾は仕方のないことだから注意もできないし、どうしようもないので困る。
今日は朝7時に出発。
思ったよりも冷たい風が吹いている。
出発の時、昨日話したカリフォルニアの夫婦と一緒になった。この夫婦は旦那さんは目が見えなくて、奥さんは弱視らしい。今日はどこまで歩くのかと聞くと私達と同じ町まで歩くという。てっきり私達の手前の町までだろうなと勝手に思っていて、申し訳なく思った。私が考えているよりも彼らの行動範囲、行動力はすごいんだと知った。私でも歩きにくかったり滑ったりする道を歩く彼ら。尊敬する。たまに目をつむってサトに手を引いてもらって巡礼道を歩いてみたけど平坦な道でもかなり怖い。そしてまっすぐに歩けない。
彼らと別れて小麦畑の中を歩く。誰もいないし、昨夜の町が小高い丘の上に見えてそこだけスポットライトのように光がさしている。まるで絵画のよう。きれいだな~とやっぱり巡礼道はこうでないとねーといいながら歩く。
サトが先に歩いていってしまったから、数日前に会ったノルウェーの女性としゃべりながら歩く。彼女は今、5週間の休みできているらしい。なんて羨ましい長期休み・・・その間ちゃんとお給料ももらえるらしい。日本とは大違いだ。日本の休み事情を話すと必ず驚かれる。ヨーロッパの人のように長期休みをとれる仕事に着きたいなとは思うけど実際問題、どこかに勤めてしまうと無理だ。万が一「5週間休みをとってもいいよ」といってもらえてもよほどの度胸がないとれないと思う。一度、日本にいる時に1ヶ月の休みを取ったことがある。相談した時みんな快く同意してたのに直前になると何か言う人がでてきたり、戻ってきたらなんか気まずい感じの人がいたりと面倒くさかった。日本ではまだまだ長期休みをとるなんて無理だろうな。旅人で長く勤めてやっと長期休みを取ることが許されて旅行にきていた人がいた。だけど結局は呼び戻されて予定よりかなり早く切り上げて帰国した。すごい気の毒だった。休むために寝る間もなく働き続けたといっていたのに。日本はどうして「休むこと=ダラけてる」みたいなイメージが消えないんだろう。
彼女と話し込んでしまってサトとだいぶ距離があいてしまったため、ちょっと別れてかなりの早歩きをする。サトが道端の石に腰掛けて待っていた。機嫌悪くはなってなかったので「よかったよかった」とまた一緒に歩く。
ひたすら小麦畑の中を歩く。風を遮るものがないからけっこう風がきつい。風力発電のための風車もくるくるとまわっている。ずっと曇り空でほんとうに歩きやすい。歩みを止めると寒いからほとんど休憩もせず10km歩いてVIANAの町に到着。
教会の前でパンとオレンジを食べて小休憩。ゆっくり休みたいけど、体が冷えてしまうほど寒いから短い休憩となった。石畳の雰囲気のいい町で商店やパン屋もある。「HORNO DE PAN
」の看板が見えたから中に入ってみる。まさにおばちゃんがパンを作っているところで、発酵待ちの生地を見せてくれた。「触って匂いを嗅いでみなさい」といっていろいろ教えてくれる。料理用語が多かったせいかあまり説明は分からなかったけどパン屋の裏側をみれるのは嬉しい。そして厨房からは次の町まで見わたせるほどの絶景を見ることができた。おばちゃんが「あなた達がこれからあの道を歩くのよ」と指差して教えてくれた。小麦畑の中をまだまだ歩き続けるようだ。パン屋から見る小麦畑の風景。なんか嬉しかった。LOGRONOまではブドウ畑も増えてきた。ワインの名産地らしい。
今日の目的地のLOGRONOはけっこう大きな町らしく近づくにつれて道も舗装され交通量、人が増えてきた。
12時に調べておいた寄付制のアルベルケに到着。寄付制のアルベルケは教会が運営しているものが多いみたいで教会のすぐ近くにあることが多い。巡礼道の近くにあるのも助かる。だけど、入れるのは16時からのこと。たまたま前を通りがかった時にオーナーさんがいたため荷物を預けることが出来た。荷物を持って歩き回らないといけないのなら次の町まで歩くか有料のアルベルケに泊まろうと考えていたからラッキーだ。ゆっくりと町観光をすることにする。ちょうどいいサイズの町。教会をほどほどに見ていってみたかったバルへ。スペインのバル(BAR)は朝から開いていてみんな時間関係なくビールやワインを飲んでいる。そしてカウンターにはおつまみがならんでいる。日本でいうとお惣菜なんだろうけどこっちではサンドイッチやオムレツ、コロッケなどが並ぶ。お目当てのオムレツは美味い。スペインはオムレツの美味い率が相当高い。クリームコロッケは昨日ほどでは・・・サトはビール、私はカフェオレ。しばしの贅沢感と幸福感を味わって5ユーロ。
何でも揃っていてうちらの大好きなカルフールもある。当たり前のようにカルフールへ足を運ぶ。何ヶ月ぶりかにポテチを買う。最近やくざな私達。
その後時間が有り余っていたので芝生でゴロゴロしたりストレッチして16時まで過ごす。
16時にチェックイン。有料のアルベルケも満室になったらしくどんどん人がやってくる。
19時半からとなりの教会のミサに出席。すごく大きな教会だ。フランスに比べてスペインの大きな町の教会はめちゃくちゃ豪華。キンキラとゴールドで輝いている。そして必ず小銭の寄付を求められるのと近くの人達と笑顔で握手する儀式がある。同じ道でも国が変わると習慣も変わるんだなと思った。
20時半から夕食。スペインに入ってからアットホームな感じが消えた。人数が多いからということもあるだろうけど、スペインなのにみんな英語で話し、英語が出来ない人(イタリア人に多い)は自国の人とだけ話す。おかしなことにスペイン人が一番気まずそうになっている事が多い。フランス人はフランス語を突き通すし。何だか会話弾まず・・・・
夕飯はサラダと、だしをとった後の鶏肉だけかとおもったらガルバンソーのスープが出てきた。豆と肉のスープ。温かくて美味い。ワインをでてきた。ブドウの味がして美味しい。渋みが程よく私には飲みやすくてついつい飲み過ぎそうになる。お腹いっぱい。毎日お腹いっぱいになってる。こりゃ痩せられん・・・
食後、神父さんに連れられて巡礼者のみ地下の秘密トンネルを通って教会へ。教会の裏側を見れて楽しい。これも巡礼の醍醐味のひとつ。普段は柵がしてあって中にはいれない場所で巡礼の為のミサ。スペイン語だけではなくていろんな国の言葉を交えてのミサ。もちろん日本語はなかったけどこういうのいいと思う。一見怖そうに見える神父さんはウィットに飛んでいる。真面目な場面でも常にみんなを楽しませてくれる。こういう人に私達もなりたい。
22時就寝。今夜も大いびきの大合唱。ふぅぅぅ・・・・。
Asa

0 件のコメント:

コメントを投稿