2011年5月26日木曜日

フランス→スペイン巡礼徒歩旅行21日目


5月13日(金)巡礼21日目 27km
今日は朝食が7時からだったため6時半に起きる。のんびり準備をしてから朝ごはん。朝ごはんはパン、パテ、フルーツ、ジャム、ヨーグルトとボリューム、栄養ともに申し分ない。口の肥えたアサはジャムの出来に関して納得できていなかったようである。たぶん今のアサは日本に住んでいたときに食べていたようなジャムでは満足できないのでは・・・と、帰国後のジャム代が若干不安になる・・・
今日はなんと目的地まで16kmのお休みDay。なので8時5分にのんびりと出発。家の外までテレーザがお見送りに出て、あのシワシワのリンゴとチョコレートを持たせてくれた。そして何故か一曲披露のスペシャルサービスまでしてくれました。歌い終わった後は応援団のように「ビバ、ジャポォ~ン!!」と僕らの背中に激しくあたたかい声援を浴びせかけてくれた。いやぁ、不思議な人である。でも良い意味で変わっていて好きなタイプの人であった。(恋愛面のタイプではない)
しかし、寄付制の宿や、休憩所にお世話になるたびに、ちゃんと採算とれているのかな?と疑問に思う。僕らは自分らに出来る範囲で毎回支払っているが、豪勢なご飯を出してくれる宿の時には僕らの寄付では利益なんてほとんど出ないのでは・・・と思ってしまう。
大目に払っている人がたくさんいると良いのだろうけど、逆にお金をほとんど払わずに出て行く人が多ければおそらく、寄付制の宿は成り立たないと思う(自分の貯金を切り崩していたら別だけど・・・)ということは、寄付制の宿がしっかり運営できるかどうかの答えは極端に言えば「人間は善であるか悪であるか?」という問いの答えになるのではないのでしょうか・・・いやぁ・・・なんか怖いなぁ・・・ぜひ寄付制の宿にはしっかりと繁盛してもらいたいものです。
さて今日ものんびりと歩きます。出発直後昨日に引き続きやや曇天でさんぽ日和。歩き始めて2時間ほどですでに半分を過ぎてしまいました。
休憩にこわごわ例のリンゴを食べてみる。
「!!!!!!美味しい☆☆!!」
めっちゃ美味しいリンゴ。熟成された甘みがあってほんとうに美味しい。何度かスーパーで赤いリンゴをかって古くて不味くて食べれたもんじゃなかった。テレーザが持たせてくれたリンゴは梨のような色でシワシワのリンゴ。どうやらこのリンゴはシワシワになってから食べるリンゴのようだ。日本で食べたことのないリンゴ。これは癖になりそう。古いリンゴなんか置いて・・・とか言って申し訳ない。
今日の宿は午後3時からしかチェックインできないため無意味に休憩をする。しかし休憩しすぎると気が抜けるためか何だか体の力まで抜けてしまい、休憩日なのに疲れる・・・アサにいたっては気を抜きすぎて休憩日なのに脚をくじきそうになる・・・・
午後1時半に町に到着。やはり宿どころか、インフォメーションセンター、スーパーすべてシエスタ中である。本当にヨーロッパのシエスタは恐ろしい・・・シエスタも取らずに働き続けたから日本は繁栄したのであろう。と我が国の勤勉さを誇りに思う。
同じ町に泊まるニコールやマリーポールから次の行き先についての助言を受けながら午後3時まで過ごす。
今日もシャワー、洗濯の後、インフォメーションセンターで次の町の予約をする。対応してくれた職員さんは笑顔が素敵な人。僕らのあやふやな予定も嫌な顔一つ見せず対応してくれた。こういう人に当たるととてもよい気分になる。
教会や町の観光もほどほどにおやつタイム。今日は晩ご飯が出るので少しだけつまむつもりが結局パン2個とプリンのタルトをぺろりと平らげてしまう・・・まぁ体調を崩すより太った方がマシでしょう。
午後7時ようやく本日の晩ご飯。今日は昨日と比べて英語を話す人が少ない・・・というか12人のお客さんとジットの人3人のみなフランス人。やや、いや、かなり会話に苦戦する。しかし手持ちのわずかなフランス語単語と、みんなのわずかな英語をやりくりしてどうにか会話が成立する。「このサンジャックの道を歩く人はみな兄弟でお互いに助け合う精神を持っているが、言葉があまり通じなくてもそれを感じることが出来るか?」との質問が来るが、それはあなたのように僕ら日本人を気遣って話しかけてくれるその姿勢からひしひし感じますよ。ほんとうにみんなの温かい気遣いがありがたいです。
さて今日の晩ご飯。今日のジットは昨日のジットよりも規模が大きく綺麗(昨日のジットも家庭的で良かったです)なので晩ご飯に期待をしていたのですが、BINGO!!旨い。レストランです。まず一品目の豆のスープは野菜をじっくりコトコト煮込んだ様子が目に浮かぶほどの野菜の旨み。2品目の卵、レタス、人参のサラダは彩り鮮やかに、かつ千切りにされた人参の食感が口の中でほわりと卵と絡み合い素敵。3品目の平打ちパスタは打ちたて茹でたてのパスタの食感がモチモチしつつもクリームソースと絡まり絶妙のハーモニーを奏でる。最後のデザートはオレンジを薄切りしたものににシナモンをふりかけ、ミントの葉を添えていただくもの。これがまたお洒落かつ美味しい。ほんとに素敵なディナーでした(お替り欲しい人!!って言われてとりに行こうとしたらサーブする人がいるから立っちゃ駄目!!って注意されるぐらいの本格レストラン風)。
強面顔と陰のある雰囲気からゴッドファーザーのような雰囲気の漂うオーナー親子はホスピタリティ溢れる素敵な人だった。ここに泊まれて良かった。
Hoso

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