2011年5月26日木曜日

フランス→スペイン巡礼徒歩旅行20日目


5月12日(木)巡礼20日目 16km

今朝はいつもより素敵なベッドだったせいか、はたまた本日の歩行予定が短いため気が抜けていたためか、6時45分起床といつもよりかなり遅く起床。

だらだらと準備をすすめ、8時5分に出発。本日も鶴を最後にプレゼントするとダニエルもとても喜んでくれた。こんなことならもっと折り紙のレパートリーを増やしておくべきであった・・・

最近だいぶ温かくなってきたため僕の長袖Tシャツを1枚処分しようとゴミ箱へ持っておいくと義理人情に厚い(?)アサが綺麗にたたみなおして棚の上に置きなおす。「ダニエルに忘れ物だと思われるからゴミ箱のほうがいいよ」と言っても大丈夫だと聞かない。

出発をして15分後、案の定後ろからダニエルが車で登場・・・せっかく持ってきてくれたのに捨てたものだともいえないので「ありがとう、助かりました。」と応える。そしてアサは若干気まずそうに「すまぬ・・・」と言っていた。

本日は絶好の曇天模様。普通なら天気がいいほうが景色もいいのだろうが毎日絶景を見ているため、たまには曇天で紫外線を遮ってくれた方が気持ちよく歩くことが出来る。

歩き始めて3時間ですでに本日の残り9kmに。距離が短いと気が楽である。

午後は昨日に引き続き「ジバ連」との壮絶なデットヒート。抜きつ抜かれつ歩く。「ジバ連」はフランス側のゴールまで歩くようでこれからもちょくちょく遭遇しそうである。みんな気のいい人達なので、僕らのいつまでたっても芳しくならないフランス語であっても「すごいすご~い」と褒めちぎってくれる。褒められると悪い気はしないのでこちらも頑張る。これは今後の教師活動にも活かせると心の中でメモる。

今日も途中にaccueilという寄付制の休憩場所を発見。そこで、コーヒーとゆで卵をいただく。さらに一緒に休憩したドイツ人のおじさんたちからハムとチーズも頂く。最近人のご好意に甘えてばかりの駄目な30代夫婦です・・・

午後、本日もやはり「ジバ連」に置き去りにされる。理由は僕らの休憩過多。

巡礼初めの頃は「童話ウサギと亀」の亀作戦で遅くともジリジリと進めばウサギに負けないと思っていたのだが、最近、亀のくせして平気で休む。それもウサギ以上に・・・

最近気がついた真理・・・「ウサギほど休まずに進み続ければ亀でもウサギに勝つ事が出来る、しかしウサギ以上に休憩すると亀は圧倒的に遅くなる」

これは遺伝の法則で言う、「X早いYサボるの遺伝子を持ったウサギ」が「x頑張るy遅いの遺伝子を持った亀」と交配した結果Xx「頑張って早い」Xy「頑張って遅いxY「頑張らなくても早い」xy「頑張らずに遅い」の中のもっとも駄目な劣性遺伝xy「頑張らずに遅い」の「サボリ亀」の状態である・・・・おかしいな、昔なら「速ウサギ」としてガンガン進んでたはずなのに・・・・歳のせいかな・・・

まぁそれでも今日は距離が短かったため午後1時には目的地MIRADOUXの町に到着する。

ここではMOISSACの宿のアンがお勧めしてくれた寄付制のGITEに泊まることに。しかしドアチャイムを鳴らしても一向に出てこない・・・仕方がないので町をぶらつくと本日同じGITEに宿泊するというドイツ人のおばさん2人が「私達はあそこに泊まることに決めてしまったけど変なところだわ・・・あなた達も泊まってくれると助かるんだけど・・」といってくる・・・・変わったおばさんが運営しているGITE・・・まぁ僕らはそういうところは嫌いではないので本日の宿泊決定。まず入り口の横に大きな犬が2匹いて入り口付近は犬臭い・・・。とりあえずテーブルについてみる。おばさんがどうでるか様子を伺う。

おばさんは汗かきながら掃除したり部屋の準備をしてくれている。好きに飲み物をのみなさいよーと勧めてくれたのでお呼ばれする。30分ほどしても部屋に案内してくれないので、どうしたものかと家の中をうろついてみる。そしたら道中よく会うニュージーランドの5人組がきた。テーブルで彼らもお茶をのみ時間を持て余してきたので町にでかけていった。その後、テレーズ(おばさん)がやっと部屋に案内してくれた。ダブルベッドの個室。いい部屋を与えてもらえた。他の人たちはあんまり・・・という部屋らしい。シャワー浴びて洗濯して干しに裏庭に行くとなんでかアヒルが1匹、犬を飼うみたいな感覚で飼われている。うちらが近づくと一丁前に「シャーーーーーーーッッゥ」と威嚇してくる。何だか愛嬌のある変な奴だ。

午後7時から夕飯。今日の宿泊者は合計15人。テレーズをいれると16人になりテーブルはいっぱいだ。何人かでプレートやグラス、パンを切ったりして料理が運ばれてくるまでの準備をする。20分ほどしてテレーズがサラダとなんかの肉を持ってきた。その後は

洋風そば飯みたいなもの。かなり塩辛かった。あとは山のようなチーズ。もうちょっと綺麗に保管したらいいのに・・・という扱いのチーズ達。でも味は美味しかった。

デザートにどうぞといわれたテーブルに山のようにつんである果物。

バナナやオレンジは美味しかった。だけどリンゴはかなり痛んでるしシワシワ。

みんな顔をしかめながらどれを食べようか物色していた。でも、フランス人は気にしないらしくみんなリンゴを食べていた。

はっきりいってあまり綺麗ではない。うちらはこんな感じかと思えたけど巡礼中、ホテルにばかり泊まっていた人にとったら「ちょっと・・・・」と思うかも。それにテレーズのキャラがかなり濃い!!!グアテマラのタカハウスのタカサンを女性にした感じ。見ているだけでおもしろい。準備とか片付けとか手伝おうとしても

「待て!!!!」

と怖い顔で言われる。なのでみんなテレーズの周りで立ち往生している。

怖い顔してたと思ったらワイン片手に陽気に歌い始める。そして大笑いしたかと思えば、

いきなり連絡事項をフランス語で話し始める。今日はフランス語がわからない人が大半だったのにフランス語で説明しまくるから通訳をしていてくれていたニコールは大変だった。

夕飯はなんだか嵐のような夕飯だった。「ドイツ人のおばさんの靴が消えた!!」というアクシデントでテレーズが大パニック!!わたわたと家中を探し回る。みんなが手伝おうとしても「いいからご飯をお食べ!!」と一人大奮闘。靴はどうやらこの宿に立ち寄ったお客さんが自分のと間違えて(どうやったら間違えられるのかわかりませんが・・・)持って行ってしまっていたようで、そのお客さんから連絡があり夜9時ごろには無事持ち主のおばちゃんの元へ戻ってきました。

その後もテレーズをネタにみんなでなんども大笑いして楽しかった。テレーズも楽しそうだったのでいい時間を過ごせたと思う。最後には自分の国の民謡の発表会に。僕らは民謡が浮かばなかったので「さいたさいたチューリップの花が~」という奴を歌う。個人的には人前で歌うのとかは好きではないのだが致し方ない・・・でもみんな喜んでくれてよかった。その後なんだかんだで結局、午後10時まで飲んでた。みんな朝が早いからこのあたりで解散。

ちょっと面白い変わった宿だった。ここはコンポステーラの話をするときにはきっと思い出すだろうなという宿だった。

hosoのちasa時々hoso

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