2011年5月26日木曜日

フランス→スペイン巡礼徒歩旅行26日目


5月18日(水) 巡礼26日目 30km
今朝は気合をいれて5時半起床、ジョン・マリーと一緒に朝食を食べて6時半出発。まだ太陽がでていなくて大きな満月がでていた。
3人で「この時間いいね~」といいながら歩く。ひんやりしてみんなの1日が始まろうとしているまだ静けさの残るこの時間帯は好きだ。
今日はとにかく暑くなる前に距離を歩かないといけない。地図でみると道は平地が多くて簡単だと思う。一番の問題は暑さだ。昨日の午後もくらくらするほど暑かった。あの時間帯に歩くのは地獄の中を歩いているようなもんだからとにかく歩く。2時間くらい歩いて第一休憩。だいぶ暑くなってきたけど木陰が多い道程だったお陰でそこまできつくない。5分ほど休憩してまた歩く。今日は休憩は短めにとる。2回目の休憩では先に歩いていたジョン・マリーと合流。一緒に休憩をして先に出発。最近、距離を表示した看板が減って何キロ自分が歩いたかわからないから不便だ。気がつくと4時間くらいで15km歩いていた。どうりで足が痛くなってきたわけだ。サトは何キロくらい歩いたかというのを歩いた時間とその日のペースで計算しているらしい。私はといえば足の痛さや足の重さで何キロくらい歩いているか想像する。これがけっこう当たっているから自分でも驚きだ。とりあえず午前中には20km以上歩いておきたかった。18km超えたあたりから体が休みたがってきた。しかし日がきつくなってきたから頑張って歩く。今までにない感じの道。ひたすら平坦な道が続く。まっすぐの道が多いからただ前をみて歩く時間が多かった。長い距離を歩くときには曲がり角が気分転換になるのに曲がり角がなくて少しつらかった。
距離の看板もなかなか見当たらず、まだまだ歩かねば~と思って必死に歩いていたら意外と進んでいたようで、久々の看板に「残り5km」の文字が!!嬉しい誤算である。昼ごはんを食べてのんびりしているとオーストリアの合唱隊登場。彼らは上手に車を使いながら歩ける範囲で歩いているようである。自分達にあったペースで歩くと言うのも良いものだと最近思えるようになって来ました。
午後2時半に町に到着。巡礼で知り合ったクリスチャンに教えてもらったお勧めの宿は予約がいっぱいで泊まる事が出来なかったのでインフォメーションセンターの職員さんに教えてもらった宿に来たのだが、これがとっても素敵。綺麗なのはもちろんなのですが、オーナー夫婦のホスピタリティがすばらしい。品のある話し方(フランス語、英語、スペイン語ペラペラ)で宿とこの町の説明をしてくれる。
その情報の中で夕方6時から教会で巡礼者のためのミサがあるということが判明したので、シャワー、洗濯のあと教会へとくりだす。
午後6時より始まったミサはすべてフランス語・・・のため細かい内容は全く分からなかったのですが、偉そうな司祭様が中央で「デ~ン」と座り、副司祭さんがお説教をしたり、ええ声でキリスト教のテーマソングを何曲か歌っていた。毎回思うのだがミサのときに歌う司祭さんたちはみんななんであんなにええ声をしてるのでしょうか?一度とっても音痴な司祭さんのミサに参加してみたいと思う今日この頃。
副司祭さんがええ声で歌ってる後ろで司祭さんはチーンと鼻をかんだり、あくびをしたり暇そうにしている。その姿は国会のなかウトウトしている議員先生の姿のよう。
多くの人は物事を達成してしまうと(もしくは達成したと思ってしまうと)向上心が失われ緊張感をも無くしてしまうのでしょうか・・・割と頻繁に一番偉い人よりその次の人のほうが頑張っている姿を見る気がします。
さてミサのクライマックスでとうとう司祭さんが大切そうな鍵を取り出し何かを取りに出かける。そしてもどってきた司祭さんの手にはワインが入った聖杯。そして次にせんべいのような小さいお菓子を取り出した司祭さんが神妙な面持ちでお菓子をワイン(白ワイン?)に浸し・・・・・・・・・食べた・・・。ぽりぽりと・・・神妙に・・・そして今度は副司祭さんも一緒にぽりぽりと・・・・・その様子を「ははぁ~ありがたやぁ~」と見守る一同。う~む・・・なかなか深い・・・神妙な顔でぽりぽりとせんべいを食べるおじいちゃん2人の姿はけっこうチャーミング。しかしなにやら大事な儀式のようなのでぼくらも「ははぁ~」と言う感じを演出する。
儀式の最後に参加者全員が司祭さんの前に並びワインを浸したせんべいを一枚ずつ手渡され、それをありがたく頂く。そして僕らが食べ終わった後に驚愕の出来事が!!余ったせんべいを司祭様がワインに浸し、まさかの一気喰い・・・・・聖なるせんべいを大人喰いですかあなた・・・・まぁ偉い人の特権でしょう。
そんな感じの儀式でした。横でアサも下を向いて笑っている。やはり長年一緒にいると笑いのツボが似てきます。
儀式後、先日のnogaroの町で見つけられなかったフォワグラを発見したので、普段の夕食の3倍の値段(1000円)を投入し購入する。頑張って歩いたご褒美です。
晩ご飯はクリームパスタと、パンとフォアグラ。本日の主役フォワグラさんですが・・・・濃厚でいつもよりやや美味しいパテと言う程度で若干期待外れ・・・2人とも「これならジャムとかチーズとかにお金をかけほうがええな」と感想が一致する。贅沢品の価値が分からない貧乏舌の2名です。
晩ご飯後アサが日記を書いてくれるというので任せて寝たところ、アサも途中で燃え尽きて寝たらしい。今日はやはりお疲れだったのでしょう。
Asahoso

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