5月11日(水)巡礼19日目 22km
今朝は6時15分に起床。まだみんな寝ていたので暗い中、音を立てないように朝食を食べる。久しぶりにシリアルを買ったので嬉しくて2杯食べたらちょっと気持ち悪くなった。
アン達にお礼を言って出発。
宿の前はビューポイントになっていてMOISSACの町を一望できる。
夕方の景色もよかったが朝一の景色は少し白みがかっていて気持ちが良い。
久しぶりに楽しかったーーと思える宿だった。何よりアンとジョンが素敵な人だった。
7時15分出発。今日はAUVILLARという「フランスの綺麗な村」認定を受けている村へ行くことになった。昨夜、アンに宿の相談をしたら友人がしているホテルに泊まらせてもらえることになった。通常料金より安い値段で個室を使わせてもらえるらしい。ひとり15ユーロと少し高めだけど、安いといわれているGITE COMMUNALでさえこの村では14.5ユーロだし即決した。
歩きはじめずっと川沿いを歩く。気持ち良い。まったくの平坦な道。
こんなに歩きやすい道は巡礼はじまって以来だ。いつもとは少し違う景色を楽しみながら木陰の道を鼻歌まじりに歩く。足の痛みはあるけど暑くないし、息もきれない。
毎日こんな道がいい。いつもはサトがかなり前を歩いてだいぶ後ろを私が歩いているので一日のうちで話しながら歩いている時間は少ない。
だけど今日はずっとふたり同じペースで歩きぺちゃくちゃとしょうもない話(童謡”白ヤギさんからお手紙ついた~”の黒ヤギさんは少なくても一目手紙に目を通してから食べるべきだ。黒ヤギさんはなんてひどい人なんだ。など・・・)をしながら歩く事を楽しめた。最近、歩いている間に楽しいと思う事が減ってきていたので久々に楽しい歩きだった。
途中善意の屋台が。コーヒーやクッキー、チョコなど無料で振舞ってくれた。
特に喉が渇いていたわけでもないけど頂けるのなら頂戴させていただきます。ありがとう。数日前から町の入り口に時々、こういう巡礼者を歓迎してくれる場所がある。
1杯の飲み物だけでもすごく嬉しいし癒される。特に暑くてフラフラの時には神さんかと思うくらい(笑)この川はボートで下るのも人気らしく、お金持ちそうな御フランスの方々がボートが一隻通ることができるほどの川幅の川をのんびりと下っていく。甲板ではお決まりの日焼け大会が繰り広げられている。そのボート用に時々プチ運河がある。パナマ運河の何百分の1の規模。何のためにあるのか分からないけど、1隻通るのにかなり時間がかかっていた。船から降りて自分でなにかのスイッチを押さないといけないらしく、ちょっと面倒くさそうだった。
17kmくらいずーっと木陰の川沿いの道を歩いてきたが、川沿いの道からいきなりいつものような日がジリジリと照る中を歩かないといけなくなった。コンクリートの道だったから下からも上からも熱気がきて暑くてたまらない。休憩できるようなちょっとした日陰もない。なんとか二人分くらいの日陰を見つけて休憩しているとリズムの良い足音が聞こえてきた。
ジジババ連合。略して「ジバ連」。60歳以上の男女がよく4人から8人くらいの集団で歩いている。このジバ連の方達、かなりパワフルなのだ。いつもうちらはジバ連と抜きつぬかれつの争いを繰り広げている。今日もまた争いだった。後半に抜かれたジバ連の方達には最後のほうで巻き返したけど、最初の方に抜かれたジバ連集団には追いつけなかった。
ジバ連の方々の脚をみるとすごい筋肉がついていて強そう。毎日うちらと同じ距離をかなりのスピードで歩いているんだもんな。尊敬します。
AUVILLARの村に13時半到着。またもや高台にあるのでラストにきつい坂を上る。
落ち着いた空気が流れる小さな素敵な町並みの村。さすが「フランスの綺麗な村」に認定されているだけある。町の真ん中に1825年に建てられた円形のマーケットプレイスがある。他には時計台。教会があるくらい。石畳で石壁の家。石の村。
町の人はどこへいったの?と思うくらい人がいない。いるのは巡礼者くらいだ。
フランスの巡礼を始めてよく思う事だけど、村に入っても村人がほとんどいない事がおおい。シエスタのせいもあるかもしれないけれど、びっくりするほど人がいない。
みんなどこで何をしているのか不思議である。ここAUVILLARの村も到着したときには村人がいなかった。
アンの友人がしている宿に到着。・・・・・・外観、内装、部屋、雰囲気めっちゃかわいい!!!!!!
こんなところに泊まれるとは思ってなかった。アン!紹介してくれてありがとう!!
宿には猫がいてまた、その猫がブスかわいいのだ。まったく愛想もないけど、看板猫をしているらしくほとんどの時間を宿の入り口にある赤いプラスチックの箱の中で寝ている。
通りがかりの人が触ったり話しかけたりしているけどまったくの無視。おもしろい猫だ。
オーナーのダニエルおばさんも気さくな素敵な方。フランス語しか話せなくてごめんねとあやまってくれる・・・・いえ。ダニエル。うちらがフランス語を話せないのが悪いのです。すみません・・・
シャワーと小休憩を終えてキッチンを除くとダニエルが10kgのイチゴの前で何かしている?「うわー!良い匂い」とフランス語で話しかけると「いくらでも食べなさい」とイチゴをすすめてくれる。この大量のイチゴでコンフィチュール(ジャムの事)を作るらしい。まだまだ十分甘くて綺麗なイチゴなのにもったいない。少し手伝わせてもらう。イチゴのヘタを取るのも潰すのも手作業。潰すのにミキサー使ったらいいのにと思ったけど、「コンフィチュールフランセス」と言っていたので何かこだわりがあるのだろう。
荒く潰したイチゴに大量の砂糖と絞りたてのレモン汁を加えて煮詰める。ある程度煮詰めたら続きは次の日にする方がいいらしい。次の日にさらに煮詰めてニラの鞘を入れて完成との事。食べてみたかった・・・・・
夕方になるにつれ人通りがでてきた。暑さがすこし弱まった19時頃、村を散策してみる。大きな教会があった。1歩中に入るとひんやりして百合の香りがした。
大きな丸いステンドグラスがあって、どこかから聖歌が聞こえてくる。静かで神聖な空気が流れる教会だった。
村をのーんびりみても1時間経過せず・・・宿に戻ってごほうびに買ったケーキを食べる。
おいしいな。幸せな時間。サトは赤ワインを買ってほろ酔い気分。
今日の夕飯はパンにパテを塗ってトマトとサラダをのせて食べた。なかなかいける!
疲れから胃が小さくなって量を食べられないサトに無理やり食べさせる。
疲れから胃が大きくなって量を食べられすぎて太った私は食べても食べても満足できずに困る。やせ細っていくサト。どんどん太っていく私。
Asa
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