4月27日(水) 巡礼5日目 27km
朝のコーヒーだけほしい。とサトがおねだりするとオーナーがサービスしてくれた。
今朝は7時50分出発。
いつものようにパン屋によってフランスパンを買っていく。
朝は焼きたてで皮がパリパリ。毎朝のパン屋に立ち寄るのが朝の楽しみだ。
今日の目的地は27km先のNasbinals
27km・・・けっこうな距離だ。20km越えるまでは距離のことをあまり考えないようにして歩いた。実は歩くと決めた時は毎日20km以上歩くという事がこんなに大変な事とは思ってなかった。現実感がなかったせいもあるのだろう。人生でこんな距離を毎日歩いたことはない。脚が痛くてたまらない時、本当にあと2ヶ月以上も歩けるのかという不安が時々襲う。サトは絶対に歩けるだろう。だけど、私はどうなんだろう。などと弱気になっていたとき同じペースで歩いているマダムが「あなた達は巡礼なの?それとも旅行なの?」と聞いてきた。
サトは半分は巡礼、半分はフランスを知りたいからと答えた。その時、私にとってはどうなんだろうと考えながら歩いた。
始まりはミーハーな気持ちからだった。日本にいるときにこの巡礼の道を歩くフランス映画をみて、冗談半分で「歩こうか」とサトと言い合った。巡礼の意味とか分からないし、なんとなく楽しいんじゃないというのがきっかけだ。
歩いている時いろんな事を考えている。楽しい気持ちになる時もあれば考えすぎて涙がでそうになる時もある。脚が痛すぎて一歩一歩踏み出す事しか考えていないときもある。だけど、このひたすら自分に関係する物事を考えている長い時間に巡礼の意味があるのかなと思う。
日本人はEU圏にはVISAの関係で3ヶ月しかいられない。スペインとパリで少し時間を使ったうちらは2ヶ月半で歩かないといけない。
なかなか得られない自分の事についてじっくり考える時間。いろんな場所でいろんな事を感じ新しい思いが生まれる。
そう考えると普段の旅行も自分について考える為の貴重な時間なんだと思う。
コンポステーラに辿りつくまでにマダムの質問の答えが見つけたいと思う。
Nasbinalsのジットは宿泊所みたいな感じ。みんなご飯は自炊だし気楽だった。
うちらはいつもの如く最低限の食料でパスタを作って食べた。
町でオリバーとマダム4人達にあった。彼らはこの町でひとまず終了。ここからタクシーでLe puyまで帰るらしい。5日かけて歩いた道も車だと2時間ぐらいだろうか・・・
車ってすごいなぁと感心してしまった。
せっかく知り合ったのにまた道中で会えないと思うと少し寂しかった。
今日はさすがにサトの疲れもでてきた。脚が痛くなってから荷物を大目に持ってくれている。ありがとう。
早く脚が慣れて、一日25km平均で歩けるようになりたい。
標高があがったからなのか高原いっぱいにひろがっていたタンポポが淡い黄色のスイセンにかわりました。
asa
0 件のコメント:
コメントを投稿