10月15日
7時半起床。
ホテルのレストランでコーヒーを飲んでから出発。
今日はアブラハワズワで行われる祭りを見に出かけることに。
アブラハワズワまではミニバスで行こうとバス乗り場へ行くと、係員が「アブラハワズワまでのバスは無いからチャーターで200Bだよ」と言ってくる。
高すぎるので、「じゃぁいいや」というと、「1人分が10Bだから、14人分のミニバス代140Bでいいよ」と言ってくる。
払えない額ではないが、怪しいので他の人に聞くと、「もう少ししたら来るよ」と教えてくれたのでそれを待つことに。
バス停では盛りのついた犬が、寝転んでいる雌犬の上約30cmの場所に向ってセッセと腰を振りエアセックスプレイをしていた・・・なんだか気の毒な姿であるがこれが雄の性というものなのだろう・・・。
そして到着したミニバスに乗り込むと同じバスに陽気なおばちゃん軍団が同乗してきた。彼女らはバスが発車してすぐ、沈黙に耐えかねてか、突然手拍子と共に大声で「アヤヤヤヤヤ~!!」と歌い始める。
おばちゃん5人組は30分ほど歌うと、周りの男性たちに「あんだらもだまっとりゃ~せんで何か歌いなさいよ!!」と言い、それでもだれも歌わないのを確認するやいなや再び自分らで歌い始めた。(自分たちが歌いたいだけなのでは???)
おばちゃん軍団の歌は到着までの1時間エンドレスで続く事になったが、お陰さまで「これぞエチオピア名物の悪路」という未舗装路のドライブも楽しく過ごす事が出来た。
アブラハワズワに到着すると、村には白色を基調とした美しい正装をしたたくさんのエチオピア正教の信者さんの姿が。
まずは丘の上にある教会から訪れる事に。
白を基調とした服を着る人が多い中、お偉い人(神父さん?)らは黄色の衣装を着ていた。
教会の中は、ヨーロッパのキリスト教、教会とは全く異なるエチオピアワールド前回のアニメチックな壁画がびっしり!!
子供が書いたようにも、適当に書いたようにも見える壁画だが、ほのぼのとして個人的には好感のもてるジャンルである。
教会に入ってくる多くの信者さんは地面に頭を擦り付けるように四つばいとなり深々と祈っていた。その姿を見てエチオピアも信心深い国なのだな・・・と感じる。(例により信心深い国ほど物質的に貧しかったりするのだが・・・)
外に出て広大な台地を見下ろすと、乗馬大会が開催されていた。
そちらへ向かうと、すでに乗馬大会は終了しており、次に行われるマラソン大会の準備が始まっていた。
マラソン王国エチオピアのマラソンは是非見てみたい!!と、大木の木陰で20分ほど待つことに。
日ざしはきついが、木陰に入るととても涼しい。気持ちのよいのどかな日である。
マラソンといっても余興程度のものらしく円周500mほどのコースを10周するというもの。
先頭を争うランナーたちの姿をみると本格的なマラソンのようにも見えるのだが、いかんせんコースの中に牛やロバが50頭ほど「で~ん!!」と横たわって草をモソモソと食んでいる。
参加者20名ほどのうち後半抜け出した。ムキムキマッチョな赤服おやじと、裸足で走る青服兄ちゃんのデッドヒートが最後の一周まで続き、ラストスパートで青服が優勝。
その後もしばらく木陰でのんびりしているとちびっ子牛飼いたちがゾロゾロやってきた。
ちびっ子牛飼いたちの主な仕事は、彼らの飼育するメス牛を盛りのついたオス牛から守る事。
オス牛がメス牛めがけて突進してくると、棒切れで叩いたり、石をぶつけたりして撃退する。
時に直径30cmはあろうかという大きな石を遠慮なく雄牛の顔面めがけてぶつけたりするので見ているこっちがドキドキしてしまう。
雄牛も学習すればよいものを、10分ほどすると「辛抱たまらん!!」と再びメス牛に猛アタックし、再び石つぶてによって返り討ちにされるのである・・・
僕らの姿をみとめつつも恥じらいと警戒心から5mほどの距離を置いて座った牛飼いたちは僕らとカメラに興味津々。
エチオピアの田舎ではカメラを怖がる子供が多いので彼らに対してはレンズは向けず牛やロバを撮影していると、何をとってるのか気になってしょうがない様子でこちらを見てくる。
しかし自分たちから声を書ける勇気は無いようなので「見てみる?」と尋ねると、恐る恐る覗きにやってくる。
そしてカメラの液晶に映る遠くの牛の様子を認めると、目を丸くしておどろきつつも「あれも撮れるの?」と遠くのヤギを指差す。
ヤギを撮り見せてあげると
「うわ~・・・・気持ち悪い・・・」「キャハッハ!!面白い!!」とため息と大歓声が、その後「次はあれとって!!」「今度はあれ!!」と一大写真大会になってしまった。
おのおの他の子の写真は撮って欲しいが自分の写真は撮られたくない様子。自分が写真に入ってしまっているのを見るのは気味が悪いようで恐る恐る液晶を覗き込んだ後、ジェスチャーで「NONO・・・」と言ってくる。ガキ大将風の威張り散らしていた男の子も「No・・・」と言っている姿は可愛らしかった。
30分ほど遊んだ後、そろそろ戻ろうか・・・とバス停へ行くと、あたり一面に驚くほどの人々が・・・・
数百人の人々が2~3台のバスに群がっている・・・・そのようすは角砂糖に群がる蟻のごとし・・・これはしばらく無理だな・・・と呆然としていると、学生風の男の子グループ5人が「ついてきなよ!!」とバス停まで連れて行ってくれ、ドライバー達と交渉してくれる。
しかし30分ほど粘っても、なかなかバスがつかまらず、これ以上手間取らせるのはと思い「1時間ぐらい散歩してまた自分達で探すよ!!」と言って、木陰で休憩する事に。
1時間半ほど木陰でのどかな時間を過ごす。
その間もたくさんの子供達が「どこからきたの?」「チャイナ?」「なまえは?」「money!!」などなど声をかけてきた。
15時になりそろそろ、バスを選ばずに頑張って帰ろうと、再びバス停へと行くと、なにやらおじいちゃんと若者がもめている。
何があったか詳しくは知らないが、おじいちゃんが若者のジャンバーのポケットを掴んだかと思うと力任せに引き裂き、その上持っている杖で若者を滅多打ちにしていた。
若者は、しばらくはされるがまま我慢していたが、いつまでも収まらぬおじいちゃんの滅多打ちに耐えかねて、おじいちゃんの胸倉を掴み、押し倒すと一目散に逃げていった。
その後、怒り心頭のおじいちゃんと、それをなだめる周囲の人々。
いろいろな人間模様があるようだ。
その間も数台のバスが着たが、バス一台に100人ぐらいの人間が群がるので僕らのような言葉の通じない外国人が乗るのは至難のわざ。
ごく稀に見かける欧米人はツアーか車をチャーターして来ているようで、ラウンドクルーザーに乗り、ゆったりと帰っていく・・・・
バスに乗れない現地の人は通りかかる1台の車にも押し寄せヒッチハイク交渉をしている。
さらにはトラックの荷台に50人近くの人がギュウギュウで乗っているのを見て「大変そうだな・・・」と言っていたが、結局人事ではなく自分たちにもそれ以外に選択肢が無いことに気づき、トラックと交渉し、出荷中の子牛のように荷台にすし詰めにされて帰ることに。
しかし乗ってみるとトラックの荷台は、景色も良く見え、空気を肌で感じる事ができ気持ち良い。砂埃と、定員オーバーで坂道を転げ落ちそうな恐怖が若干あるのが難点だがそれを除けば楽しかった。
バス待ちをしている間と、荷台にいる間の計2回スリに逢いそうになる。
ズボンのお尻の部分のチャックつきのポケットのジッパーを気づかないように上手に開けてくるのだ。幸いジッパーを開けられたタイミングで気がついたので2回とも何も取られることは無かったが、人ごみのため誰が犯人かもわからず(めぼしはついたが・・・)まぁとられてないし周囲に説明する言語力も無いので放置。
16時半ごろウクロの町にたどり着き、ジュースをのんで帰る。
シャワーを浴びた後(どんどんダニにさされる範囲が増えていく・・・)ホテルのレストランで、ビーフライスとビーフカツレツを食べる。
その後のんびり。
20時ごろおなかが減りラーメンを食べる。
明日はメガブの村近くにあるアブナイエマタ岩窟教会を見てからハウゼンの町へ移動しようと予定していたのだが、そのためには朝5時に起きなければならないと知ったアサが猛反対・・・・結局ゆっくり寝てハウゼンヘ行き、その後ハウゼンからメガブを往復する事に・・・
まぁ、要領は悪いが、アサがダニ、綺麗ではない宿、アフリカの子供達などに疲れてきているようなので休養を兼ねてゆっくりしよう。
22時半に就寝。
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