2011年9月5日月曜日

イスラエル側の主張→地下洞窟→シャーマンの裏側→曼荼羅セレモニー→スピリチュアルデビュー?








































9月1日
朝、この家に同じく泊まっている真紫の頭をしたイスラエル人のおばちゃんと話す。
17歳の時にアーミーへ参加した1ヵ月後にエジプト・イスラエル戦争が始まり、彼女は全ての肉親をそこで失ってしまったそうだ。
エジプト側では、イスラエルに唯一勝った戦争として人々は誇りを持って話していたが、こちらでは大切な祝日に襲われ、「エジプト人は卑劣で汚い!!」という意見が大多数のよう。
やはり物事は両方向から見ないとわからないものである。
彼女は、その後、国際的な旅行ガイドになり40年働いた後、現在デモやスピリチュアルな方面に精力的に参加しているようだ。
彼女の言葉。
・人々は普段それぞれの自分自身の箱に入って生活している。時にはその箱の中から出てみることが大切だ。(もちろん箱から出ることに不安はあるだろうが)
・物事に対してあらゆる角度から見る訓練が大切。(イスラエル・パレスチナの問題の例で言うと、パレスチナ人が被害者だという立場から見るだけではなく、加害者としての立場に立ち全体を眺めてみるなど)
・肉体的訓練と同様に、精神的な訓練も必要である。
・自分のもっている概念を一度捨てることが大切。荷物を持ちすぎていたら、新しい荷物を持つ事が出来ない、一度自分の持っている荷物を置き、新しい荷物を持ってみて、比べ、選択することが大切。
・「イスラエルはセキュリティが非常に厳しいが、平和を守るためには武力は必要なのか?」という僕の問いに対して、「イスラエルという国は周り全体を反イスラエルの国に囲まれている。そのような状況の中で、また実際に昔エジプトから突然攻撃されたことも含めて考えると、武力を持たずに平和を維持する事ができるだろうか?もちろん武力が無い社会になれれば幸せだが現実的にできるとは思わない。今の形があるからこそ、旅行者も平和に旅をすることが出来る。」との意見。
午前中、ペルー人シャーマンのマニュと本日の夕方に行うセレモニー(曼荼羅を作りながらの儀式)のための買出しと、彼が知っている神秘的な洞窟へ訪れるため一緒に旧市街へ出かける。
普通セレモニーに参加する場合は事前にシャーマンが準備を整えており、お金を払い参加するだけという形なのだろうが、今回はバックグラウンドツアーのように準備段階から見ることが出来て興味深い。
旧市街でまず訪れたのが洗濯屋(笑)
シャーマンといえ人の子、日常生活はしっかり行っているようです。
次に訪れたのがエチオピア教会の近くにある地下洞窟。
ここはガイドブックなどに載っていない為か観光客が全くいない。

薄暗い中、水滴にぬれた岩の階段を10m程下っていくと、泉が現れた。
マニュが祈りの歌をうたうと、洞窟全体で歌が反響し、なんともいえない不思議な響きに。
ここは雰囲気がある。
泉にてマニュがセレモニーに使う道具(石など)を清めた後、マニュは持参したディジュリジュ(オーストラリアの民族楽器)を演奏する。
もともと音の響きを楽しむこの楽器は、洞窟の中で演奏すると通常の何倍もの音の響きが生まれるようで素晴らしかった。
そして本来の目的の買い物へ。
必要なもの①
黄色い布
なぜ黄色い布かと尋ねたら「人々にはフィジカル、メンタル、スピリチュアル、アクティブ」の力があり、この場所はアクティブの力が強いようで、それを表す黄色を使うとの事。
必要なもの②
お菓子(笑)
これも今食べるためではなく、もちろん儀式用。お雛様の時に飾るカラフルな砂糖菓子を購入。
必要なもの③
計10種類ほどのスパイスと豆それに小麦粉、砂糖など。
「いい買い物ができたとマニュはホクホク顔」
「通常さまざまな国でセレモニーを行うとき、どのように素材を集めるのか?」と尋ねると「どこの国でも市場へ行けば何でもそろう」とのこと。
さらに「国によっては必要な道具が見つからない事もあるのでは?」と尋ねると「どこの国でも固有の素晴らしいものがある、だから特に不自由はしない」
とのことであった。
まぁ細かい事はあまり気にしないということなのだろう。
もちろんシャーマンによっては「この材料じゃなければ絶対にあかんのじゃ!!」みたいなものがあるかもしれないから、あくまでマニュの場合だけど。
「旅をしながら様々な宗教を見て、それぞれの良さは理解したが、特にこの宗教に属したいとは思ったことがない」というと、「それぞれの宗教は箱のようなもの、その価値観に収まればそれで良いが、おさまらない場合は全体的な思想であるスピリチュアル系に考え方が近いのではないか、君はそちらが良いのではないか?」といわれる。
僕とスピリチュアル系とは・・・「豚に真珠」みたいな組み合わせである。(真珠の価値は認めるが豚とはフィットしないという意味で)
さてイブラヒムハウスに戻り、16時からセレモニーを行うべく、準備を行う。
台所の器に、先ほど購入した素材を出し、黄色の布の上に準備する。

本日のセレモニー参加者は、シャーマンであるマニュのほかに、日本人5、韓国人1、中国人1、イスラエル人1、アメリカ人1。
セレモニーは「日本の復興と、イスラエル・パレスチナの和平」を軸に行うことに。
まずは砂絵のように、準備した素材でイスラルに昔存在した部族の村を形作る。
この場所に昔住んでいた勇敢な部族は、外敵に教われることがわかった際、違う部族に殺されるならば・・・と自らで殺し合い、最後の一人は自ら自決したという事実がある町。
先日この土地に訪れたマニュが彼らのために祈りたいと、町を曼荼羅で表しながらマニュが自分自身今テーマに持っている「忍耐」について語る。
「精神世界、宗教、哲学、政治、歴史などあらゆるものを今までに勉強し、知識としては多くのことをすでに知っているが、知識がありさえすれば十分ではない”忍耐”が必要」だと。
「忍耐」は旅前に僕が仕事で子供達と関わっていた際に個人的な課題として持っていたもの。
知識、技術、愛情。子供たちと関わる上でどれも必要な要素だが、「忍耐」が出来ないがゆえにに、子供達の成長の結果を急いで求めてしまったり、自分が望む方向性に無理やり当てはめようとし、子供にとって負担をかけるだけになってしまうことも多々ある。
こどもの成功を「待つ」と”忍耐”は一見サボっているようにも思えるから苦手だったのだが、必要な場合もあるのだ。
また違う意味の「忍耐」としては自分自身の許容量。人は睡眠を欲する時や、空腹時、疲労時など、個人的要因によって容易に怒りやすくなってしまう。(僕も断食中に再確認した)
人としての許容量(忍耐力)を広げる事は大切だと。
勇敢な部族に祈った後は日本に対して祈る。
「今は被災した人や、仕事を失った人について話をするとき哀しい話になってしまう、日本の話を全ての人が明るく楽しく出来る日が来ることを祈ろう」とマニュが曼荼羅で日本を表す形を作り、その上から日本人参加者が新しい日本にすべくカラフルに彩る。
次に時計の形を作りながら「WACTH
Wwache(見る)Aaction(行う)、Ccharenge?(挑戦だったかな?)→、T・・・忘れた、Hheart(心)
が大切だという話だったと思うけど内容をすっかり忘れてしまった・・・・英語も難しかった・・・・
次に亀を作りながら「亀は忍耐、ゆっくり、プロテクト、(もう一つ何か・・でも忘れた・・・)を表す象徴」であり大切だという話。
次にイスラエルの形を作り、それをユダヤ人女性と彼女のパートナーのアメリカ人が彩る。
マニュがアメリカ人男性を見て君からはガーデニングの能力を表す緑色のオーラが出ている。といい、彼がガーデニングは好きだと答える。
いつの日かユダヤとパレスチナ合同の庭が出来る日を祈ろう。
その後、分離の壁を表し、その部分に砂糖を流し込み関係がスウィートになることを祈る。
その他
・自分が経験した事ではない事を伝えるのは良くない。人のストーリーは自分のストーリーではない。
他人の話を鵜呑みにするだけでなく自分で見て考える事が大切という話(マスメディアに踊らされている人が多く入るので日本社会においては大切な言葉)
・持っているものは分け与えなさい
・イスラムを含め世界では「目には目を」の考えがあるが、皆がそれを実行したらいずれ誰一人見える人がいなくなっていまう。と言ったガンジーの言葉を説明。「許し」が必要であると。

などなど、早口の英語かつ抽象的だったので理解できない部分も多々あったがだいたいこんなところ。
サイババの写真を曼荼羅の上に載せて祈り、最後に全てを黄色い布に全てをくるみ、イスラエル人女性に渡す。
これにてセレモニー終了。
曼荼羅を行う意義などは良くわからなかったが、話をした内容には興味深い事がたくさんあった。英語力がついていかなかったことが残念。
晩ご飯を食べた後、マニュが僕らを散歩に誘う。
そしてイスラエルの夜景を見ながら話す。
世間話をしながら僕らのプライベートな部分について本物の占い師のように言いあてる。
占いなど基本的にほとんど信じない僕らも宿の誰にも言っていないはずのことをマニュが言い当てた事や、それにより癒された部分から、「彼は信じられる」という意見に。
彼が偽物であるという理由だって捜そうと思えばいくらでもでてくるのだろうが、今回は僕らにとって彼の言葉が良いように作用したのため「わざわざ疑うメリットも無い」と信じることに。
今後は「女性は男性ほど強くないから無理させすぎない」「旅を急ぎすぎないこと」「アフリカでは気をつけて旅行するべし。無理に全部旅する必要はない」「海のある場所でのんびりしろ」などの助言があった。
サイババ経由で繋がった彼との縁。不思議な縁だったが心地よい縁であった。

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