2011年8月27日土曜日

断食生活25日目→アサ特派員単独ペトラ①




































 8月25日

本日はアサ一人でペトラ遺跡。僕は宿で情報収集しつつダラダラ。
僕の引きこもり日記に焦点を当てても特質する部分が無いので以下はアサ特派員の調査レポートです。


今日は楽しみにしていたペトラ遺跡へいってきた。

朝7時と8時に宿からペトラまでの無料送迎がある。少しでも朝早いほうが涼しいし観光客も少ないだろうから朝の7時のバスで出発。


サトは「まったく興味ない。」「いきたくない。」というのでひとり、特派員として行ってきた。
かなり久しぶりのひとり行動なのでちょっと緊張してたけど、行ってみるとなんて事ない。
久々のひとりの時間を十分満喫~。たまにはひとりの時間も大切。

まず到着してチケットを買う。
ペトラ遺跡の入場料は年々値上がりして高い事で有名。

1日券50d(5500円)!!!!
めちゃめちゃ高い遺跡の入場料である。
2日券55dでたった5dのプラスなら2日券買っちゃおうかという誘惑される。


中に入るとまず岩窟墓がみえてくる。今は4つのオベリスクだが昔は5つだったらしい。この墓はナバタイ人の偉いさんが入っているらしく一般人は別の小さな墓にはいる。この砂利道をずっと歩いていくとシークと呼ばれる岩の裂け目の道がでてくる。この道がかの有名なインディ・ジョーンスに登場したエル・ハズネに繋がる道だ。昔はとても狭い道だったけど地震が起こって裂け目が広がったらしい。そこにナバタイ人が奥まで入り、開拓していった。とペトラで働いているおじさんが教えてくれた。

裂け目の岩はいろんな色が波打っている。
不思議な世界だ。
どうしてこんな色なの?とヨルダン人に聞いてもみんな「うーん。知らない」という。ヨルダン人はこの不思議な岩の色がなぜなのか考えないようである…。
シークの途中で右側壁に人型の窪みが二つ並び向かい合った左の壁の上部に社のような小さな彫刻があるところがある。そこはナバタイ人が結婚する時男女がそれぞれ窪みに入り真ん中に神父(と呼ぶのかな?)が立って結婚を誓う場所だったらしい。

シークと呼ばれる裂け目を抜けるとついにでてきた!!
インディージョーンズの世界!!!
朝早いからまだほとんど観光客もいないし、客引きもまばらである。
名物のラクダもまだ出勤していない。
静かでまだ朝のひんやりさが残る中、エル・ハズネを見上げる。
ところどころ彫刻が欠け落ちていたり修復した後もあるが素晴らしい。
崖を彫りぬいたとは信じがたいほど素晴らしいものだった。すごい技術だと思う。


エル・ハズネまで同じバスできたイタリア人の男の子と歩く。
彼は2日券購入していて昨日も昼から来ていたらしい。そして一緒に一番奥のエド・ディルまでロバでいかない?と誘ってくれたのだが値段を聞くと片道5d。
うーん・・・高いし歩きたい気分なのでエル・ハズネで別れた。
地球の歩き方には遺跡入り口からエル・ハズネまで徒歩1時間と書いてあるが、
たぶん40分くらいだった。まだ涼しいしこの感じなら余裕だと思いずんずん歩く。

エル・ハズネから奥へ進むとファサード通りが出てくる。左右の壁に建物の彫刻がたくさんある通りだ。だいぶ風化しているものもあれば修復されてけっこうはっきりしているものもある。このあたりから砂地で歩きにくくなる。
本当に誰もいない。ロバに乗る人はエル・ハズネでロバ待ちしているからまさに独り占め状態。売店だってほとんど開いていない。ベドウィンの人達がポツポツとロバや車に乗って出勤してきているのが遠くの方に見える。
道は簡単。ちゃんと看板がでているから地図があれば迷う事はないだろう。
ローマ円形劇場を通りほとんど壊れて残骸が残っている柱廊通りへ。そして今はもう門にはみえない凱旋門をぬけるとツーリストポリスや博物館がでてくる。さらに奥へ進むと階段がでてくる。それを30~40分ひたすら登るとエド・ディルに到着する。途中、左手に小さな細道がでてきて15mほどおくへ行くとライオン・トリクリニウムという岩窟墓がある。ロバやツアーできた人は飛ばしてしまうようだけど、しっかりとライオンの形が残っているので時間に余裕のある人は見といたらいいかも。

道の左右にまだ机が並べられている。まだ開店していない売店だ。
レストランを通り過ぎたあたりがらまだ若そうな茶色の犬がついて来た。ぴったりと横に寄り添ってついてくる。犬がちょっと寄り道している間に先に進んでいくと大急ぎで走ってくる。かわいい。サトの代わりの今日のパートナーにする事にする。犬としゃべりながらエド・ディル目指して階段を上って行く。岩が淡いピンクのマーブルや色んな色のマーブルで見とれてしまう。岩面がなめらかなせいか全体的にふんわりとした空気を感じる。写真ではなかなかこの空気感がでない…。

少しきつい上りだけど、噂ほどではない。犬と共に休憩せずに一気にエド・ディルに到着。店のベドウィン2人と韓国人の女の子以外、人はいない。ここに到着する前にロバに乗ったイタリアボーイに抜かれると思ったが会わなかった事を思うとまあまあなスピードで上ってきたようだ。
石に座ってエド・ディルを見上げながら犬と一緒に朝ごはんを食べる。持参したアラビアパンにチーズを挟んだ簡単な朝食。犬にあげると待ってましたとばかりに大喜びで食べた。

休憩した後、他の観光客が上がってくる前にビューポイントへあがる。奥のビューポイントには「end of the world」と書いてある。世界にはいくつ「end of the world」があるんだろうか(笑)しかし崖の上から眺める景色は絶景だ。こうも圧倒的な景色を目の前にすると自分の存在がちっぽけに感じる。しばらく自分の世界に浸った後、エド・ディルのビューポイントへ行く。道の途中で待っていた犬がまたついてきた。どうやら崖の上は苦手らしくエド・ディルのビューポイントへ上りはじめると5分くらいの距離なのに着いてこない。「待っててねー」といって上ると一番上に小屋があった。小屋といっても4柱の上に黒い布をかけてあるだけのテントみたいな感じ。中には20歳~30歳くらいのベドウィンの男性がいた。小屋の中に呼んでくれたので警戒しながら中に入る。簡単な小屋なのに中は驚くほどにひんやりとして風が通り気持ちが良い。いくつかのお土産も一応といった感じで並べられている。しかし彼は特にお土産を売りつけようという感じでもなく、なんかやましい事を考えているふうでもなく毎日みているであろう景色をただ見ている。そして、ポツポツと話をし始めた。

自分はベドウィンで1984年にユネスコやヨルダン政府が自分達を追い出すまではここに住んでいた事。
このペトラが夕日と満天の星が素敵な事。今でもよくこの小屋に泊まっている事。
ベドウィンの結婚も変わりつつある事。

気がつけば40分くらい彼と会話していた。
別れ際に「今日の夕日の時間にまだ体力があればここまで上っておいで。世界がオレンジになって特別な世界になるから。」といってくれた。

気持ちのいい小屋でもっといれたけどまだまだ他を回らないといけないから、さよならをいって小屋を後にした。下ると犬の姿がない。待ちくたびれて帰ってしまったようだ。下の方にイタリアボーイの姿が見える。ロバを使ってここまで上ってくるのにずいぶん時間がかかったようである。

続く

PS.
道は砂が多く少し歩きにくいし、少し滑る岩場があるから運動靴がベスト。
日焼け止めと帽子と水は必須です。

asa

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