8月23日
ダハブの町の朝の景色を写真に収め出発。
10時半出発ヌエバア行きのバスに乗るべくバスターミナルまでタクシー5Eで行ったところ、客引きのおっちゃんがタクシーでも30Eでヌエバアへ行ってくれるというので若干贅沢をしてタクシーで行くことに。(ちなみにバスは2人で22E)
タクシー内には北京ダックのよう黒々とよく焼けた肌と張りのある筋肉がいかにも海の女を思わせるが実際にはスイス出身で山の女だというおばさんが一緒だった。
彼女も昔はバックパッカーだったようで、ヨルダン情報をいろいろと教えてくれた。
話によるとヨルダンはここ近年、旅行者に有無を言わせず、遺跡等の入場価格グイグイ上昇中のようである。
最近円高だから6年前に旅していたときより経済的に周れると思っていたのだが、途上国の物価が軒並み上昇しているので結局はトントンのようである。
ヨルダンの観光地としては有名らしいペトラ遺跡の入場料も20年前は無料であったのにここ数年の倍々値上げにより現在50D(6000円)になっている・・・
この値段はヨルダンの物価を考慮して考えると石見銀山に12000円払わされるようなものだろう。これはひどい話である・・・・
遺跡保護のためにお金がかかるかもしれないのだが、あまり欲を出しすぎると観光客が来なくなってしまうのではないのだろうか・・・
12時前に港があるヌエバアの町へ到着。
フェリーのチケットを購入しようとするとTAX込みで75USD(6000円)とのこと・・・・オフィスの前の看板には70USDと書いてあるし、2週間前に行った人の情報でも70USDだったはず・・・・最近値段が変わったと疑わしい事をいうので
「いつから変わったのか」と聞いてみると
「俺を信じられないなら帰れ!!」といきなりキレキレモード全開でいわれる。
信じる信じないの前に一言質問に答えるだけなのにどうしてこういう対応になるのだろうか・・・・アジア人嫌いなのかな・・・
ちなみにレシートにも75USDと記載してあったので値上がりしたということは本当のようである。
スローフェリーの出発は16時。それまで4時間ほどぼんやり待つことに。
フェリー乗り場では同じようにぼんやりしている黒山のエジプト人(ヨルダン人?)の姿があるのだが 彼らは退屈な待ち時間に不貞腐れる僕らとは違い、どっしりと正面から暇を受け入れているようで表情にも余裕が感じられる。(暇人界の横綱的貫禄)
おそらく彼らからしたら「何もすることなくのんびりできることの何が悪いのか?」といったところなのであろう。
たしかにその通りなのだが、ワーキングアニマルとして知られる(この言葉はイスラム教の人が命名したらしい)日本人の僕らは手持ち無沙汰が苦手でなのである・・・
でも考えてみると効率性ばかりを考えて、待ち時間を楽しめない僕らより、ただベンチに座って友達と話し続けることを楽しめている彼らのほうが精神的ゆとり・豊かさがあるのだろうな。
彼らを見習っておとなしく待つ。断食中なので暇食いができないのが痛い・・・アサは横でムシャムシャ、ゴクゴク。
目の前ではでっぷりとしたおじちゃんたちが待ち時間4時間の間、途切れることなく”きゃっきゃきゃっきゃ”と話し続けている。
もしかしたら背中のジッパーを開いたら女子高生が入っているのかもしれない。
15時、出航1時間前に乗船可能の知らせが。
ここの船はたびたび遅れると聞いていたのだが優秀である。
中に乗り込むと予想以上の豪華な船!!
きれいで嬉しい反面、こんな船にしたから採算が合わずどんどん船代が上がっているのでは・・・・との疑惑が浮かぶ。
別に川を渡ってくれたら筏でもなんでも良いのである。
船に乗り込み座席を確保した後、2時間半経過・・・・・
どうやら期待を裏ぎることなく遅れてくれるようである・・・・
17時半に1時間半遅れで出発。
すでに時差が生じているらしく、1時間すすんだヨルダン時間になっていた。
時計の時間は19時になっているのにいまだ断食解除のアザーンが流れない・・・・
多くの乗客たちもすでに晩ご飯のセッティングを終え、チラチラと食べ物を盗み見しながらアザーンが流れるのを今か今かと待っている。
いい大人たちが「待て!!」の指示を出された犬のように待っている姿は可愛らしいものである。(僕もその中の1匹なのだが・・・)
19時20分ようやくアザーンが。
断食解除開けの一口目の水は未だに感動的に美味しい。特に朝からせっせと活動した日は格別である。
船は大型船のためか、入り組んだ湾のためか揺れもほとんど無くどっしりと進んでいく。
ヨルダン時間の21時半予定より2時間半遅れでこの旅24カ国目の国に到着。
新しい国はやはり新鮮でよい。
タクシーは町まで一人2D(260円)
物価はまずまず高いようである。
お目当ての宿は10D(1300円)とやや高かったので隣のエルサレムホテル8D(トイレ・シャワーつき、ファン有りだが物凄く暑い・・・・)に宿泊する。
一泊だけなので我慢。
チェックインの後は部屋の暑さから逃げ出すようにアカバの町へ。
有名だというナッツ屋で豆の詰め合わせ2D(260円)分購入する。
豆はカシューナッツ、アーモンド、ピスタチオ等5種類の豆が芳ばしくローストされおりスパイシーな風味を伴って美味い。
豆を片手に海沿いを散策。対岸にはエジプト、イスラエルの町の明りを望むことができ素敵な景色である。
そしてここのビーチの簡易カフェはいかしていた。
なんとテーブルも、イスも足の部分が半分ほど海の中に浸かっている。だから足を海水に浸しながらコーヒーが飲めるのである。(夏の堀ごたつといった感じ)
これは今まで経験した事がない斬新なCAFEである。
世界にはまだまだ見たことが無いものがいっぱいなんだと楽しくなってくる。海風も心地よく2時間ほどコーヒーを飲みながら幸せな時間をかみ締める。
このアカバの町は宿さえ安くてきれいであれば長居出来そうな気がする。
しかしCAFEではたらく少年達には環境保護の価値観まるでなし。使い終わった紙コップを次々と海へ捨てていく。こうして珊瑚たちは次々と死んでいくのだろう。
僕らも温暖化にやられた珊瑚のように真っ白になって眠る。
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