2011年7月13日水曜日

フランス→スペイン巡礼徒歩旅行72日目 (歩き旅最終日)


7月3日(日)巡礼72日目 15km
今日Muxiaへ向かうエビリンに起こされ6時半起床。エビリンとのお別れ・・・フランスの道であってそこから何度も会った。看護婦さんのエビリンは真面目ですごく優しい大人の女性。一緒にいて落ち着く存在だった。角を曲がってエビリンの姿が見えなくなるまで見送った。サトが朝ごはん親子丼のご飯無しを作ってくれたのでフリーで置いてあったパンと一緒に食べる。なかなか美味しい。醤油が入るだけで最高の日本食だ。朝食を取っているとリノが起きてくる。昨日、「最後の朝食は一緒にとろうね」と言っていたのだけど、リノは朝方に帰ってきたみたいだからぎりぎりまで起こさないでおこうと思っていた。お別れのハグ。リノが涙を流す。リノとはブルゴスであって以来、何度も同じ宿に泊まり食事を一緒にとったりいろんな話をした。すごく穏やかでリノ独特の柔らかい空気を持っている。リノはケベック出身だからフランス語が話せる。英語もペラペラ。巡礼のいろんな情報を教えてくれたりくだらない話もたくさんした。リノに数日あえなかったら寂しかったくらいだ。そのリノがうちらとの別れに泣いている。私もサトも「うるうる」ときたけど以前、ある事があって何があっても泣く事をやめようと誓ったうちらは涙を流すことができない・・・。自分の感情に素直になって美しい涙なら流してもいいんじゃないかなと思う。
8時半出発。今日はCEEまで歩いてそこからバスに乗ってサンティアゴへ行く予定。かなり出発が遅れてしまったからいそいで歩いていこうとしたらジョルトにあう。また話し込んでしまった。急げばCEEの町のバスに間に合うかもしれないけどかなりのスピードで休憩なしで歩かないと間に合わない。最後はのんびりと海をみながら歩きたい。二人の間に諦めモードが・・・。今日は距離も短いし寄り道したりしてゆっくり歩こう。一日早くサンティアゴに着いたところで何も変わらないし、今日は誰にもあわずにゆっくりとふたりだけで過ごしたい気分だった。巡礼が終わったけどふたりきりでしんみりとする時間がまったくなくてちょっと疲れていた。たくさんの友達ができて心から幸せに思うけれど、毎日ドミトリーでざわざわした環境でここ数日しっかり睡眠できていなかった。だから今日は多くの人は通り過ぎてしまうCEEの町に宿泊する事にして、ゆっくり時間をかけて歩く。海沿いのアスファルトの道を歩く。今日もかなり暑い。fisterraの町をでてすぐにサトとはぐれる。海沿いの道って聞いていたのになんだか大通り沿いを歩いていたからサトがちょっと海沿いみてくるといって見に行った後はぐれた。結局、私が違う道から海沿いの道を見に行った時にあう事ができたのだが、「ちょっと道みてくるから先に行っといて」といいながらそのまま自分だけ海沿いにみつけた巡礼道を歩いてきたサトに立腹。本来なら巡礼道をみつけたとしてもちゃんと相棒と同じ道を歩いてくるのが普通じゃないのだろうか・・・もし私の歩いている道と巡礼道が大きくずれていっていて私が海沿いの道を探しに海にでなかったらどうするつもりだったのか・・・荷物をもって探しまわる事がどれだけ大変かサトもわかっているはずなのに。最後なのに喧嘩か?しかしお互い最後は気持ちよく歩きたいから大事には至らない。海沿いのきれいな道。しかし本来の巡礼道を遡って歩いている為、矢印が少なく歩きにくい。Fisterraへ向かう矢印はイエローだけど逆に進む巡礼者用の矢印はブルーアローに変わった。途中、海岸で休憩。目的地に到着後の歩きだから、どこまで歩こうが、極端に言えば歩く必要さえない今日の歩き。今までものんびりとあるいていたつもりだが、どこかであるかなければいけないと感じていたのだろう。今日は限りなく自由を感じる。巡礼が終わり旅が再会したということなのだろう。
やはり旅は良い。うちらは今限りなく自由である。
本日の歩きはたった14km。だから昼過ぎに到着する。Ceeの町の入り口で2つ☆ホステルのおじさんが声をかけてきた。トイレシャワーつき個室で2人で30ユーロを25ユーロにしてくれるとのこと。いつもの倍ぐらいの値段なので若干悩み一度は保留にしたが、ドミトリーのアルベルケで値段を聞くと一人10ユーロ。それなら個室がいいねと決定。巡礼も終わったので最後は贅沢に。部屋に入ると久々の個室。この巡礼中部屋にトイレ・シャワーテレビがついているのは初めてのことである。フリーのコーヒーやクッキー、オレンジ、ケーキなども置いてくれている。ホステル自体フランス側で好意に甘えて安く泊まらせてもらった場所以来2度目。久々のラグジュアリーである。午後はTVを見て昼寝。何だかんだで疲れも溜まっていたようで18時まで爆睡。夜、スーパーで何か買って食べようと思ったら日曜日で15時閉店。午前中は広場にたくさんの露天がでていてスーパーも開いていてすごく活気があったのに閑散としている。数件あいているカフェのひとつに入りハンバーガーを食べてかるく散歩して帰ってくる。
寝ても寝ても寝たりず夜もぐっすり。静かで心からゆっくりくつろげる夜。個室最高!!!
Asa

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