2011年5月26日木曜日

フランス→スペイン巡礼徒歩旅行31日目


5月23日(月) 巡礼31日目19km

今日は距離が19kmと短いため7時起き。アサはまだ寝ているので近所のスーパーにパンを買いに行く。フランスでは朝早くからスーパーやパン屋が開いているため巡礼中の身である僕らには非常にありがたい。

昨日の晩「朝ごはんを食べた後、バックパックを宿に置いたまま教会へ行って、リンゴを買いに行きたい!!」とアサが言っていたのでそうするつもりだったのだが、準備に時間がかかりすぎて8時30分になってしまったためか、アサが「やっぱりそのままaroueに行こうか?」と提案してくる。僕としては特に教会が見たかったわけでもなくリンゴが食べたいわけでもないので、承諾してaroueに向かい始めると、「ちょっと!!教会行こうっていったやん!!」と怒られる・・・あれ?さっきの「そのままaroue行こう」というのは教会後のことだったのかな?と思い、教会を見てから仕切りなおしでaroueに向かおうとすると「ちょっと!!りんご買おうって言ったやん!!」と怒られる・・・・いや、いやいやいやいや、さっき「やっぱりそのままaroue行こうか?」って言ったでしょ!!と少し不機嫌に言うと「あれは、やっぱりそのまま(バックパックを持って)aroue行こうか?」って言う意味やわ!!と上からかぶせて怒ってくる・・・いやいやいやいや・・・説明するとき省略する場所がおかしいでしょ・・・と思うものの、アサにしたら何でわからへんの!!となるのであろう。世の中小さな誤解から争いごとが生まれると言う話。コミュニケーションは難しい。

今日の午前中は木々の木陰の間を穏やかに歩いていく。特にアップダウンも無いのでぼんやりあれこれ考えて歩く。今日の暇つぶし一人妄想は「自分にとって宗教とはなんぞや?」というテーマです。巡礼中何度も宗教の話題になりそのたびに、返答に困るので(フランス語ができないからというのが主な理由ですが・・・)ここいらで一度自分の立ち位置をはっきりさせてみようかと。(ただ自分の考えを整理しているだけなので特に興味のない人は先に読み飛ばしてください)

Q1まず自分の宗教はなんぞや?

A1無宗教。しかしイスラム教、キリスト教などと比べると、仏教や神道の考えが近い気が何となくしている。

Q2なぜ仏教や神道の考えに近い気がするのか?

A2ほかの宗教は何となく特定の神がいてその「神は素晴らしい」っていう感覚が理解しにくいのに比べ、仏教は仏陀さんが何となくその人生の中で苦労しながら培った生活規範的なところがある気がするので(もしかしたらキリスト教もそうなのかな?)なんとなくなじみやすい。また日本での日常生活において接する機会が多く、知識として一番良く知っている(それでもほとんど知らないですけど・・・)というのも理由の一つであろう。

神道の考えに共感できるのは「すべての物の中に(自然の中にも)神がいるので全ての存在に対して敬意をはらいなさい」。という考えが良いなと。それぐらいしか知らないけどそこに共感できたから。

と、書いてみて気がついたけど、やはり情報量として仏教、神道の方が他の宗教よりも知っていることが多い(少しマシ)ためなのかもしれない。たぶん他の宗教にも僕が知らないだけで「ええこと言ってるやん!!」と感じる教義はありそうなので、今後知識として知れば他の宗教を自分の宗教として感じるようになる可能性もあるかもしれない。

Q3宗教は必要か?

A3個人的には今のところ必要ないが、それによって救われる人がいるのであればその人にとっては必要。

僕自身に今のところ必要ないという理由は、単純に僕があまり好きではないからだと思う。それは宗教が、というよりは何かに依存して生きるということがあまり好きではないということです。多少何かに何か頼ることは必要であっても、それが無いと生きていけないというほど依存してしまうことはかえって自分の人生を不便にしてしまうような気がします。だからタバコも吸わないし、お酒もみんなで飲むのは好きだけど、飲むなと言われればほとんどストレスを感じること無く止めることが出来る。実際に巡礼中もワインの産地で1本買ったぐらいである。

ギャンブルもCASINOなど観光の範囲内で行う程度である。

なんだかこう書くと非常にクリーンな人のようだがそんなことはなく、何かにはまるととことんはまってしまう性格だというのを自分自身でわかっている為(失敗もしています・・・)そうならないために控えているというだけである。

僕が宗教を知らないから今は必要ないと思っているだけで、よく知ったらとんでもなく素晴らしいものかもしれないし、はまったらとことんの僕の性格を考えると、将来的に何かの宗教の熱心な信者になっている可能性も0とは言えないのである。

と、少し考えてみたけど結局今のところ知識不足のため宗教についてはよくわからず、わからないから判断できないという現状。まずはそれぞれの宗教がどういうものか判断できるだけの材料を歩きながら蓄えてみよう。もし最終的な宗教的価値観が今と変わらなかったとしてもそれはそれで何も悪いことではないし。

以上で現時点での立ち位置確認終了。要約すれば「宗教の知識が無さ過ぎるのでもっと理解してから改めて考えましょう」ということ。

今日は昨日の疲れが残るアサがお疲れのようである。僕も距離のわりに疲れている・・・たぶん「今日は楽だ~」という気分でスタートしたため気が抜けていたせいもあるのだと思う。

午後に入ってからは日ざしが強く容赦なく僕らの顔面を焦がしていきます。ミディエムレアになるという状態の手前で丘の上に教会が見える。今日の宿は教会の近くと聞いているのでもうひと息。っと思ったら、地元のおっちゃんが「巡礼コースは左から周っていくんだよ」と教えてくれる。時々行きたいところは目の前に見えているのに巡礼コースのルートの問題で若干回り道させられることがある。今回もか・・・と思いつつ回り道するのだが、・・・・・?・・・????歩けば歩くほど町が遠ざかっていく・・・・かれこれ15分ほど町から遠ざかったところでさすがにおかしいと、近所の人に聞くと、「今歩いた道を15分戻って丘を上りなさい」と言われる・・・・おっちゃんに言われて回り道したところから5分ほどで到着するらしい・・・ぐぬぬぬぬ・・・「おっちゃんよ・・・いやおっさんめ!!」と2人揃って怒りかけたが、どう考えても悪気があって騙したようには見えなかったのでお互い誤解したところがあったのだろう。と考え直す。今回歩き始めてからアサが今回のような場面で怒らなくなってきた気がする。知らず知らずのうちに巡礼の恩恵が与えられているのだろうか?

宿について服も自分も洗濯した後、散歩に出ることなくのんびりと休憩する。今日は暑すぎます・・・宿代を払った後、宿のオーナーさんが巡礼者用の特別料金で夕食の材料を売ってくれた。おそらく問屋価格そのままで、何の利益もオーナーさんには残らないのでしょう。ありがたや。

夜はパスタをモリモリ食べる。昨日お菓子禁止令をマニュフェストとして制定したアサがさっそくマニュフェストを破る・・・お菓子もモリモリ。ただいま脂肪貯金中です。食後近くのお城を見学に行くものの、午後7時過ぎても灼熱地獄・・・たまらず宿に帰る雪だるまのような夫婦。僕が日記(ブログ)を書く中、アサは一人でおばちゃんたちとお話。ひとりでも外国人のなかにガツガツ入り込むようになってきたアサ。逞しく成長中です。

朝方虫の猛襲に会い2時50分起床・・・。しばし食堂で放心状態の後3時半過ぎ再度就寝。

hoso


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